全米OP予選落ちも圧倒的存在感のタイガー・ウッズ! 米国ファンが語るその魅力

北村収

欧米だけでなくアジアでも絶大な人気を誇る

スマホでタイガーのショットを撮影しようとするギャラリー 【Photo by Sean M. Haffey/Getty Images】

 メジャーでのタイガーの人気は米国だけでない。英国の唯一のメジャー、全英オープンでも2022年にタイガー・ウッズが出場した際にはやはり他の組と比べて圧倒的に多いギャラリーを引き連れてラウンドしていた。

 また、アジアでの人気も絶大だ。世界4大メジャーの取材も行っている韓国人ゴルフ記者イ・ドンフン氏によると、「韓国人が考えるウッズの地位は、世界中の人々のそれと同じだ。彼は最も偉大なゴルファーの一人である。韓国人はタイガーが1勝するのを見たいのだ。韓国人はタイガーの記事をいつも見ているし、ファンになりたいだけでなく、彼の素晴らしい動きの目撃者にもなりたいのだ」とタイガーについて話す。

 また、中国人女子プロゴルファーにも話を聞くことができた。彼女によると「タイガーがいいプレーをすれば、中国の人たちは大喜びする」という。

 そして日本でのタイガー人気は解説するまでもないだろう。たとえ優勝できなくても、タイガーが出場する試合に関しては、世界ランキング上位選手よりも多く報道されている。

偉大な賞の受賞と継続する栄光

 今年の全米オープンの開幕直前、タイガー・ウッズは過去にはアーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウス、ベン・ホーガンなど、偉大なプレーヤーが獲得してきたボブ・ジョーンズ賞を受賞した。この賞は、ゴルフ界における卓越した貢献とスポーツマンシップを称えるものである。

 タイガー・ウッズのキャリアは、単なるスポーツ選手の枠を超えている。彼はゴルフの歴史を塗り替え、その影響は今なお続いている。ファンやボランティア、記者たちの声からも明らかなように、タイガー・ウッズはその類まれな才能と人柄で、ゴルフ界とそのファンにとって欠かせない存在となっている。

 以前のように出る試合のほとんどで優勝争いをするタイガーではなくなった。しかし彼のプレーを目にすることは、世界中のゴルフファンにとって特別な体験だ。

 彼の存在は、ゴルフというスポーツが生み出す感動を、今でもファンに与え続けている。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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