データで予測するJ1優勝予想 トップ3に入る可能性が高いチームは?

データスタジアム株式会社

23年後半戦と24年第2節までのデータを元にして150シーズン分シミュレーションを行った結果。 各シーズンの順位は現時点の順位に残りの36試合分のシミュレーション結果を加えて判定 【データ提供:データスタジアム】

 2月23日に開幕し、2節を終えた今シーズンのJリーグ。現在、スポーツくじ「WINNER」ではJ1~J3のリーグ優勝予想くじが販売中だ(締切は3月9日13時50分)。
 そこで今回は、『データスタジアム』社が開発した対戦予測シミュレーションを基に、スポーツくじ「WINNER」の優勝予想に手助けとなるデータを紹介する。対戦予測シミュレーションとは、各チームの攻撃パターン、被攻撃パターン、ボール奪取位置、点差状況など詳細なデータを用いて予想スコアを導き出すもの。これを今後行われる試合スケジュール通りに対戦させることでシーズン終了後の順位も予測することができる。

23年後半戦と24年第2節までのデータから今季の順位を予測

 今回の順位の予想は、今季第2節終了時の実際の成績に残り36試合のシミュレーション結果を加える形で1シーズン分の順位を出し、これを150シーズン分行って各順位の割合を計算した。開幕直後のため、シミュレーションの参照データは2023年の後半戦と2024年第2節までのスタッツを使用している。そのため、データ量が多い昨季後半戦のスタイルや結果が多く反映されることになり、今季のチーム状況を正確に反映できていないが、参考として見てほしい。
 図表は今季終了時にトップ3に入る割合が高いチームを前述のシミュレーションから導き出し、その割合の高い8チームを並べたもの。トップ3に入る割合の右には1位、2位、3位となる割合も掲載している。トップ3に入る割合が最も高いのは昨季チャンピオンの神戸となったが、1位になる割合が最も高いのは「新スタ元年」に9年ぶりのリーグタイトルを目指す広島という結果になった。トップ3割合、1位割合ともに神戸と広島の数字が抜きんでており、今季の優勝筆頭候補と呼ぶにふさわしいだろう。

神戸、広島に続くのは、意外なチーム…?

 驚くのは、その2チームに続く形で新潟と柏、6番手には京都と、いわゆる「ボトムハーフ」で昨季を終えたチームが多く顔を並べている点だ。特に、17位で辛うじて降格を免れた柏の躍進には期待が高まる。大半が引き分けではあったが昨季後半戦17試合を4敗で終えた「井原レイソル」は、今季もその粘り強さを発揮できれば上位進出が十分可能だ。後半戦での先制試合数11は最多であり、これを多くの勝点に結び付けられるかもポイントとなる。

 新潟は昨季後半戦での失点が12で広島と並んで最少を記録。後半戦を7勝7分け3敗かつ最後の9試合は無敗でシーズンを締めている。ポゼッション率が高く、ボールを保持することで得点だけでなく守備の時間を減らし、失点のリスクを同時に減らしている。今季もそのスタイルを貫けるか。

 京都の全試合のシミュレーション結果を見ると、引き分けが少なく、勝ち数は3番目に多かった。負け数もそれなりにあるため上位になる割合はそこまで高くないが、失点は少ない傾向があるため、1点がどちらに入るかで順位も大きく変わってくるだろう。

 昨季神戸と最後まで優勝を争った横浜FMが、トップ3に入る割合は11番手という結果になった。横浜FMは昨季後半戦の被シュート数がリーグ最多で、攻撃に重きを置く分、少なからずカウンターを受ける回数は他チームよりも多い。守護神の交代もあり、守備陣がどこまで踏ん張れるかが王座奪還のポイントとなりそうだ。積み上げてきた「アタッキングフットボール」の継続と守備安定の両方を、就任初年度から求められるハリー・キューウェル監督の手腕に注目が集まる。

 2節終了時点で2連勝を飾ったチームは1つもなく、J1は早くも混戦の様相を呈している。32年目のJリーグで王座をつかむのは果たしてどのチームになるか、データを見ながら予想を楽しんでほしい。
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著者プロフィール

日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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