セレッソ大阪【J1リーグ第4節 C大阪vs.新潟】2度先行される苦しい展開も、中島元彦、ラファエル ハットンと古巣戦に臨んだ2人のゴールで劇的な引き分け
試合は立ち上がりからセレッソがボールを保持。右サイドから攻め込むと、7分に決定機。CKのセカンドボールを拾ったフェルナンデスのクロスに田中が頭で合わせたが、相手GKの好守に阻まれた。7分には決定機が続く。今度は流れの中からフェルナンデスのクロスにブエノが飛び込むと、DFのクリアがクロスバーを直撃。オウンゴールで先制か、というシーンだった。良い入りをしたセレッソだったが、この試合は前からの守備が機能しない。10分を過ぎたあたりからプレスを外され、サイドに展開され、前に運ばれてピンチが続くと、17分に失点。西尾隆矢、奥田、フェルナンデスと右サイドでつないだところを奪われると、背後を狙われて相手に走られ、カバーに入った西尾も止めることができず、後方から走り込んできた稲村隼翔のクロス性のシュートをGKキム ジンヒョンが弾いたこぼれ球を矢村健に詰められた。ビルドアップの途中で奪われ、両サイドバックの背後を取られて失点という形は今季の失点パターンにもなっている。長所の裏返しでもあるのだが、今後何とか改善したい。良い入りをしながら自滅のような形で流れを失うと、ここから新潟の勢いが加速する。18分、24分と新潟に決定機を作られたが、ここを凌いだことで、28分、セレッソが同点に追い付く。畠中の縦パスを中島が落とし、ブエノが粘って右サイドへ展開。奥田からフェルナンデスへパスが渡り、フェルナンデスの低くて速いクロスに頭で合わせたのは中島元彦。直近の連敗中はチャンスで仕留めることができず、悔しさを抱えていた背番号13が同点ゴールを決めた。2020シーズンの新潟在籍時はコロナ禍で声援はなし、入場制限もあった中での試合だっただけに、今節の試合後は、「J1の舞台でこの大歓声の中でプレーできたことは感慨深かったです」としみじみ話した。その後、前半の終盤は新潟にゴールを脅かされたが、2失点目は喫することなく前半は同点で折り返した。
(文=小田尚史)
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