データで見る12球団の若手有望株パ・リーグ編 由伸の穴を埋めるオリックス期待の逸材は?
若返りが期待される投手陣、候補となるのは
楽天:2023年二軍投手成績 【データスタジアム株式会社】
そして、球速に関しては、育成の清宮虎多朗が別格のスピードを誇る。平均で150キロを上回るストレートが持ち味で、昨季はイースタン・リーグの最多セーブを記録している。ただし、変化球の精度に難があるため、不安定な成績となっている。今季はストレート以外の球種を磨き、支配下登録を勝ち取りたい。
楽天:2023年二軍野手成績 【データスタジアム株式会社】
入江大樹は二軍でチームトップの107試合に出場し、ショートとして多くの経験を積んだ。713イニングを守って失策が5つと堅実な守備を持ち味としており、今江敏晃監督からもブレーク候補として期待されている。外野手では、武藤敦貴が選球眼に優れたアプローチで4割に迫る出塁率を記録した。守備ではセンターで優れた守備指標を記録しており、将来的には辰己涼介のようなレギュラー選手に成長を遂げたい。
ソフトバンクは今季から投手専念の小林に注目
ソフトバンク:2023年二軍投手成績 【データスタジアム株式会社】
また、2019年のドラフトで野手として入団したものの今季から投手に専念する小林珠維を取り上げたい。投打二刀流としてプレーした昨季は、二軍戦での登板はなかったものの、非公式戦では30試合以上に登板。150キロに迫るストレートには球威があり、四国アイランドリーグplusとの交流戦では、計8イニングを投げて無四球と制球力の良さも示している。現時点では同じく野手から投手に転向した中日・根尾昂ほどの話題性はないが、特異な経歴だけでなく実力の面でも注目したい若手の1人だ。
ソフトバンク:2023年二軍野手成績 【データスタジアム株式会社】
また2020年のドラフト1位・井上朋也は、シーズン終盤に一軍でプロ初アーチを放つなど順調な成長を見せている。若手内野手が期待を持たせる活躍を見せているものの、彼らの本職であるポジションには中村晃や栗原陵矢、新加入の山川穂高らが高い壁としてそびえ立つ。一軍で多くの出場機会が与えられにくい状況は、若手にとって厳しい環境ともいえるかもしれない。また、外野手では育成選手の川村友斗がOPS.823をマーク。守備でも優れた指標を記録しており、打力だけでなくセンターを守れる点も魅力だ。オフにはプエルトリコのウインターリーグに派遣されるなど球団からの評価も高く、支配下登録まであと一歩のところに迫っているといえるだろう。