ヴェルディの背番号10を背負う見木友哉 移籍の背景、監督への思い、悲願のJ1への決意

上岡真里江

新たな環境、仲間と過ごして感じること

新シーズンへ向けて、東京Vは1月19日から2月8日まで沖縄でキャンプを張った 【(C)TOKYO VERDY】

――開幕戦が近づいてきて、だいぶ新しいチームメイトたちともコミュニケーションが高まってきていると思います。率直に、いま、ヴェルディに来て感じていることとは?

見木 初めて移籍して、新しい環境でというところで、「もっと頑張らなきゃ」「もっとやらなきゃ」とあらためて強く思えているので、新鮮な良い空気を吸えていると感じています。

 それに、チーム自体もとても若いチームで、イキのある選手が多いなと思っています。もともと「仲がいい」とは聞いていたのですが、本当にそのまんま。年上の選手もすごく優しい人ばかりで、本当にチーム全体が仲良しだなと感じます。

――普段、よく話す選手、一緒に過ごしている選手はいますか?

見木 キャンプの同部屋が齋藤功佑だったので、よく話しますね。唯一の同い年で、サッカーの話もたくさんしますし、中盤という部分で同じようなポジションの選手でもあるので、いろいろなコミュニケーションを取っていました。あと、木村勇大とは、仲良くジョギングしたり、ストレッチをしたりしています。キャンプでの食事も、功佑とは同じ部屋なので一緒に行っていましたが、自分たちの部屋に勇大がノックしに来て、3人で一緒に食事会場に行って、食べていましたね。

――昨年までの対戦相手という目線から見て、「東京Vはこの選手がポイントだな」や「自分だったら、この選手はもっとこうやって生かすのにな」などと感じていた選手はいますか?

見木 対戦していて感じたのは、谷口栄斗だったり、森田晃樹だったりは、非常にポイントになる選手だなということです。自分たちがプレッシャーに行く時に、そこのビルドアップのポイントをどう潰せるかというのは、非常に大事なポイントでしたね。逆に言えば、技術が非常に高くて上手な選手なので、今度、逆にチームメイトになって、うまくお互いを活かし合えたらなとは思っています。

――城福監督のサッカーの中で新しいチームメイトと切磋琢磨することで、自身がより成長できそうだと感じる部分はありますか?

見木 ジェフも強度高くという部分はあったのですが、東京Vも同じように強度が高くやっていくことを一番大事にしているチームだと思うので、自分自身、これまでよりもワンランクもツーランクも強度を上げていけるようにしたいなとは思います。

 あとは、チームとしてもっとボールを保持できる時間を増やせるようにしていきたいなと思っています。J1チームが相手になって、ずっと攻められるような展開になるのは非常に厳しいと思うので、だからこそミスを少なく、より高い位置で運べるようにというのをトレーニングからやっていて。そこが、J1で戦っていけるかのキーポイントになるのと思っているので、自分がよりミスしないで、より高い位置でボールを運べるようにしていきたいなと思います。

「日本代表だったり、いろいろなものが見えてくる」

東京Vの開幕戦は2月25日、国立競技場での横浜F・マリノスと対戦する 【(C)TOKYO VERDY】

――見木選手にとっても念願のJ1の舞台です。自身初のJ1での戦いを前に、いま、どのような心境ですか?

見木 J2とJ1で、特別やることを変えるべきではないと思っていますが、J1で活躍すれば、より多くの人が評価してくれると思うので、そういった意味では、本当にワクワクしています。やはり、J2でどれだけ活躍しても、「J2でしょ?」と思われてしまう部分がどうしてもあったので、「J1でもこれだけできるよ」ということを周りの人に見せたいなとは思っています。その先に、日本代表だったり、いろいろなものが見えてくると思います。J1で目に見える数字を残すことで、自分自身さらにレベルアップできると思うので、しっかりと結果にはこだわりたいなと思います。

――他の東京Vの選手たちの口からも「日本代表選出」への意欲がはっきりと聞かれるようになりました。やはり、見てもらえる機会の多いJ1の舞台に身を置くことの意義、価値は計り知れませんね。

見木 そうですね。年齢もありますが、J1で数字を残せば、目に留まりやすいとは思うので。そこは、J2とは全然違うなとは思っています。

――東京ヴェルディの開幕戦は、国立競技場での横浜F・マリノス戦というカードです。これは、1993年のJリーグ開幕と同じカードということで、非常に注目を集めそうです。一人のJリーガーとして思うことは?

見木 そういう注目される組み合わせにしていただいて非常に感謝しています。その組み合わせだからこそ、より注目度が高い一戦になると思うので、そういった試合で良いプレーを見せたり、結果を残せば、チームとしてもより注目してもらえると思います。勝つのはもちろんですが、個人としても結果を残して勝ちたいなと思っています。

――最後に、これから『東京ヴェルディ・見木友哉』としてのキャリアがスタートします。その活躍を楽しみにしているファン・サポーターへ向けて、自己PRも含めて意気込みを聞かせてください。

見木 まずはいち早く自分のプレーで、チームメイトはもちろんですが、ファン・サポーターに認めてもらえることが大事だと思っています。そのためには、やはりピッチで結果を出すことが一番だと思うので、しっかり結果を残して頑張っていきます。応援よろしくお願いします!!

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著者プロフィール

大阪生まれ。東京育ち。大東文化大学外国語学部中国語学科卒業。スポーツ紙データ収集アルバイト、雑誌編集アシスタント経験後、横浜F・マリノス、ジュビロ磐田の公式ライターを経て、2007年より東京ヴェルディに密着。2011年からは、プロ野球・埼玉西武ライオンズでも取材。球団発刊『LIONS MAGAZINE』、『週刊ベースボール』(ベースボール・マガジン社)、『文春野球』(文春オンライン)などで執筆・連載中。

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