【スポナビGolf座談会】構えやすいウッド&注目のアイアンが登場!識者3人がテーラーメイド「Qi10」を語る

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ゴルフライターの鶴原弘高さん、クラブフィッターの小倉勇人さん、ティーチングプロの石井良介さんに、2024年に発売されるテーラーメイド最新シリーズ「Qi 10」について語っていただきました。今回はフェアウェイウッド・レスキュー(ユーティリティ)・アイアン編です。

注目はドライバーだけじゃない!フェアウェイウッド・レスキュー各3モデル

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鶴原:フェアウェイウッドは、Qi10 MAX・Qi10・Qi10 TOURの3モデルがラインナップされています。残念ながら、撮影日時点で我々はMAXとTOURの2モデルしか打てていないのですが、MAXとTOURの2モデルでも違いが明確ですよね。フェースの厚さも違うし、TOURはカチャカチャ(弾道調整機能)が着いていて、MAXは接着ネックだし。

TOURはチタン製になっています。ウェイトはスライド型です。石井さんのようなヘッドスピードが速い人が打つと、前作のステルス2 PLUS フェアウェイウッドとの違いを感じますか。

石井:実は、ステルス2 PLUSはウェイトをどこにずらしても同じスピン量だったんです。でも、今作のQi10では変わりました。スライドウェイトを前にすると低い球になり、後ろにすると打ち出しが高くなった。スライドウェイトの効果がはっきり出ましたね。

鶴原:確かステルス2 PLUSフェアウェイウッドは500回転変わると言ってたんだけど、今回のQi10 TOURは1000回転変わると言ってるんですよね。実際にプロに打ってもらったんだけど、スライドウェイトを後ろにすると、重心が後ろに下がるからヘッドがアッパーに動きやすくなって、結果として高弾道ロースピンになった。逆に前にすると両方出る。

その辺はシャフトの組み合わせ方でもけっこう変わってくると思いますね。中間から先が硬いものならアッパーに動く度合いが少なくなるので、スピン量だけが変わるということになる。ちゃんとスピン量は変わるけど、シャフトや打ち方によってはそのとおりにはならないかもしれません。

石井:逆に変化させられるということをどういう風に活用するか、ですね。

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鶴原:小倉さんは、Qi10 MAXフェアウェイウッドは打ってみてどうでしたか?

小倉:超オートマチックという感じです。多少打点がズレても球が上がる。まず、そこがやさしいなという感じです。

あと、自分が強振してもそんなに飛距離は変わらなかったです。上に行くので、リラックスしてポンと打つ分には確実に球が上がって確実にいいところに持っていってくれる感じがする。こういう精神安定剤的なフェアウェイウッドもいいなとすごく思いました。

鶴原:3番でも16°とちょっと寝かせてあるし、球を上げさせて上げたいように作ってるんだろうという感じはありますね。

石井:ヘッドが大きいといわれますが、MAXのドライバーと並べてみるとこれくらいのサイズでないと逆に不安になると思う(笑)。

やはりMAXのドライバーを選んでいる人でフェアウェイウッドが苦手という人だったら、そのままMAXを選んだ方が同じ感じで打てる。逆にフェアウェイウッドが得意な人は、通常版かTOURという選択肢もある。

鶴原:ドライバーはやさしいMAXを選んでも、フェアウェイウッドは球が上がる・上がらない問題があるので、本当にスタンダードを選んでもいいと思いますね。

石井:球を上げてくれる性能は間違いない。薄くトップ気味に当たったと思ってもそこそこ上がってくれる。フェアウェイウッドが苦手な人はトライするのはありだと思います。無理に上げようとしなくなるのでスイングがよくなると思います。

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鶴原:レスキューもQi10 MAX・Qi10・Qi10 TOURの3モデルがラインナップされています。小倉さんはどれが好きですか?

小倉:僕はスタンダードのQi10ですね

石井:僕はMAX推しです。

鶴原:僕もMAX推しかな。

小倉:MAXはちょっと左に飛び出す印象を受けました。

鶴原:つかまりよくてちょっと球が上がりやすいのがMAXかな。

石井:スタンダードなユーティリティという感じの形状ですが、僕はそんなに左に行かなかったです。僕が持っているAPEX UWと造形が似ていてちょっとポテッとウッドっぽいんですけど、球も上がりやすい。距離も計測しましたが、APEX UWと遜色ない数字が出ていてなかなかよかったです。

鶴原:めちゃめちゃ大きすぎるわけでもないから、これでちょっとつかまりを抑えたらPING「G430 ハイブリッド」っぽい感じだと思ってしまう。

石井:シャフト次第で変わるかな。

小倉:確かにシャフトを替えてみたい気がしますね。

僕が今回一番気に入ったのは、ドライバーにも入っているレーザーミーリングです。前作はちょっと上のブレードが明確に見えていて、トップラインが開いてフェース面が真っ直ぐになっていて、トップラインとフェース面が一致していなかった。でも、今回は同色になり見えにくくなりよりトップラインで合わせやすくなったので構えやすくなったと思いますね。

石井:テーラーメイドってフェアウェイウッドとかレスキューが名器が多いじゃないですか。抑えるべきところをちゃんと抑えている感じがすごくします。

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小倉:Qi10 TOURも顔が一気に変わってよくなりました。

鶴原:このタイプは結構前から出ているんですけど、使っている人がツアープロもほとんどいないし、持っている人もほとんどいない。販売店が限定されているということもあるけど、これはこれで3モデルの中ではちゃんと性能が違っていていいなと思いましたね。

石井:最もアイアンライクに上から打てるクラブだと思いますね。パワーヒッターでユーティリティが上に浮くのが嫌な人に向けてちゃんと作っている印象を受けました。

鶴原:でも、アイアン型じゃなくてもう少しウッド型の方がいいという人にもいいし。構えてもアイアンライクに打ち込んでいきたくなる顔をしている。しかも打つとTOURだけ打感もアイアンライクだし。

小倉:本当に潰れる感じというかフェースに乗る感じがありますよね。

鶴原:ただ球の高い僕が打ってももうちょっと高さがほしいなと思うので、パワーヒッター向けなのかなと思いますね。

小倉:打ち下ろしで、しかも絶対にどっちにも曲げられないホールのティーショットで確実に低い球を打つとなれば、こういうクラブは光ってくると思う。ロフトを選べば逆に全く上がらないわけでもないし。その辺のしっかり狭いところの隙間を埋める作り込んだクラブですよね。

大ヒットのステルスアイアンが進化した「Qi アイアン」

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小倉:アイアンは1モデルで「Qi アイアン」が登場しました。これは本当にステルス アイアンの進化版で、前よりも曲がらないし、球も上がりますね。

石井:形状はステルス アイアンと酷似しています。

小倉:そう、ちょっと柔らかくなったかな、だからやさしそうに見える。

石井:打ってみると番手別の設計がされていて番手ごとの距離が出やすいです。中空だと、ロングアイアン、ミドルアイアンは飛ぶけど下が飛ばないというアイアンが割とあるんですけど、このQi アイアンはちゃんと番手別に距離がきっちり分かれていてこれは進化しているなと思いました。打感も柔らかくなりましたね。

鶴原:打感もよかったですよ。

石井:中空アイアンでテーラーメイドのラインナップだと1つ上がP790になる。さすがにそれはちょっと難しいという人を幅広く拾ってくれるのがこのQi アイアンかなと思う。

小倉:ステルス アイアンも長く売れていたので、これも長く売れそうだなという感じがしますね。

鶴原:僕も番手を全部打ったんです。見事に最高到達点の高さが番手で全部揃ってました。最高到達点の高さが揃ったら何がいいかというと、番手ごとの距離ラップがちゃんと出る。番手別設計でP790やP770に似た感じになっている。これはいいなと思いました。

石井:歴代のテーラーメイドのアイアンの進化が脈々と続いている感じがしますね。ネックを削っているところとか、ソールのスピードポケットの貫通型のところとか、ずっと続いてますよね。見た目もシンプルで飽きない感じですしね。

鶴原:そこまでグース感も強くないし、構えやすいし、本当に曲がらない、びっくりするくらい曲がらないですね。やさしいアイアンとして完成度が高いです。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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