新旧ダートマイル王者が南部杯でついに初対決 カフェファラオvs.レモンポップ、勝つのはどっちだ

スポーツナビ

昨年の覇者カフェファラオ、マイルGI・3勝の底力を今年も見せつけるか 【写真は共同】

 10月9日(月・祝)に岩手県・盛岡競馬場1600mダートを舞台に、JRA所属馬と地方所属馬が激突するダートグレード競走、JpnIマイルチャンピオンシップ南部杯が開催される。

 芝よりも一足先に行われるダートの下半期マイル王決定戦。JRA、地方ともに現役屈指のスピードと実力を持つ強豪馬たちが勢ぞろいし、3連休の最後を飾るにふさわしい砂上の熱戦が繰り広げられるだろう。

 その中でもひときわ注目を集めているテーマと言えば、カフェファラオvs.レモンポップ、新旧ダートマイル王の初対決だ。

ダートマイル戦に絶対的自信のカフェファラオ

 2022年のJRA最優秀ダートホースでもあるカフェファラオは、昨年のマイルCS南部杯の覇者であり、2021年・22年とフェブラリーSを連覇。ダートのマイルGIを3勝している歴代でも屈指のチャンピオンホースだ。

 1着か凡走かというムラのある成績ではあるのだが、敗れたレースは距離、または芝への挑戦であったりと敗因は明らか。ことダート1600m戦に限れば6戦5勝。この条件には絶対的な自信を持っている。

 春は3連覇がかかったフェブラリーSをパスし中東遠征。ドバイワールドカップは2000mという距離が長すぎたか12着と大敗したが、その前走である1800mのサウジカップでは3着と健闘。世界でも通用する能力をアピールした。今回は安田記念12着以来、4カ月ぶりの競馬。こちらは美浦トレセンのウッドチップDコースで8月下旬から入念に長めの距離を乗り込まれており、10月5日の最終追切では6F83秒5-ラスト1F11秒7をマーク。南部杯連覇へ態勢は整ったと見るべきだろう。

 そして、レモンポップとはついに初対決となる盛岡の舞台は輸送もコースも1度経験している分、有利な面も出てくるか。一方、今回のレースで手綱を握るのは岩手所属の高松亮騎手。当然、カフェファラオには初騎乗となるため、その点がどのように作用するかだが、地方通算1700勝以上を挙げ、現在岩手リーディング2位の名手だ。この抜擢に応える好騎乗を地元ファンの前で見せたい。

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レモンポップ春秋GI連勝へ坂路で好時計連発

今年のフェブラリーSを制したレモンポップ(右)が春秋ダートマイル王の座を狙う 【写真は共同】

 一方、今年のフェブラリーステークスを制して一躍、新ダートマイル王の座へと駆け上がったレモンポップはJRA通算11戦8勝2着3回。日本ではいまだ連対率100%、3着以下に敗れたことがないという超がつく優等生。

 快進撃が始まったのは昨年の年明けから。ダート1400mの2勝、3勝クラス、オープン特別2戦をいずれも圧勝で4連勝。初の重賞挑戦となった武蔵野ステークスは久々のマイル戦の影響もあったか、2着に敗れたが、続く2023年初戦の根岸ステークスで待望の重賞初勝利を飾った。そして1番人気で迎えた2月のフェブラリーS。今度はマイルでも能力を発揮し、好位から押し切る文句なしの横綱相撲でJRA上半期のダートの頂点に立った。

 勢いを駆って参戦したドバイでは、初の1200mスプリント戦に挑んだものの10着。初の海外遠征の影響で実力を出し切れなかった部分はあるかもしれないが、速さ負けしてしまったことも事実であり、やはりレモンポップの適性距離は1400~1600mなのだろう。

 ならば、秋初戦となるマイルCS南部杯はベストの舞台だ。ドバイ以来およそ半年ぶりのレースになるが、当初9月30日に阪神競馬場2000mダートで行われたシリウスステークスにも登録しており、関東馬ながら栗東トレセンで調整。結局、ハンデが61キロとなったことでシリウスSは回避となったが、栗東でも熱心に乗り込まれており、9月24日坂路で52秒9-12秒0、27日には51秒6-11秒8の好タイムを立て続けにマークしている。これだけ動けるのだから復帰初戦から十分に力を出し切れるだろう。

 春秋ダートマイル統一王座へ、準備は万全だ。

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