月を見上げて苦境に耐えた姫野和樹の少年時代 「ラグビーで這い上がって」も変わらぬもの
【写真:森田直樹/アフロスポーツ】
ラグビー日本代表〝最強の男〟が初めて明かした〝最高の準備〟のためのシンプルな思考習慣。
選手として、チームのキャプテンとして、これまでのラグビー人生の中で学んできた、考え方や意識作り、自分との向き合い方、「弱さ」の受け入れ方、目標設定術といった姫野流セルフコーチング・メソッドからリーダー論、組織マネジメント論までを余すところなく書き下ろし。ラグビーファンの間ではお馴染みの、姫野さんが7年間にわたって書き溜めているラグビーノート"姫野ノート"の一部も初公開&収録しています。
ラガーマンやアスリートはもちろん、学生や新社会人、ビジネスマンまで、誰もが実践&応用できる「考える力の作り方」が満載の一冊。姫野和樹著『姫野ノート 「弱さ」と闘う53の言葉』から、一部抜粋して公開します。
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少年はアパートの階段で「月を見上げていた」
それはプロ・サッカー選手、エンゴロ・カンテについてのちょっとしたコメントだった。
イングランド・プレミアリーグでは所属チームをリーグ優勝、UEFAチャンピオンズリーグ優勝、クラブワールドカップ制覇に導き、2018年のワールドカップではフランス代表として世界一にも輝いた。名実ともに〝世界No.1プレーヤー〟になった、そのカンテの活躍ぶりに対して、こうつぶやかれていた。
《10年前、木材を運んでいた少年が10年後に世界の頂点に立つなんて。人生何が起こるか分からない》
カンテは、パリの貧しい家庭で生まれ育った。幼い時に父を失った彼は、このツイートに書かれているように子どもの頃から材木を運ぶ手伝いをしたり、ゴミ拾いをして家計を支えていたという。
それを変えたのがサッカーだ。
1998年にフランスで開催されたサッカー・ワールドカップを見て、サッカー選手を志すようになった彼は、仕事の合間に努力を重ねて成功を掴んだ。
言ってみれば、めちゃくちゃハングリーな選手だ。20億円もの年俸をもらうようになった現在でも、手に入れたお金や名声に浮かれることなく、彼は愛車である一般的な〝ミニ・クーパー〟に乗って練習場に通っているという。
僕は、このカンテが以前から好きだった。それには理由がある。
僕も貧乏だった。
日々の生活に困窮するくらいに、貧しかった。
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