3冠王者シティに挑む横浜FMに勝機は? ブラジル人トリオの速さが通用すれば──
J1王者の横浜FMが、3冠王者マンチェスター・Cとプレシーズンマッチを戦う。横浜FMのキャプテン喜田(右)も1-3で敗れた4年前の雪辱に燃えているはずだ 【Photo by Giuseppe Maffia/NurPhoto via Getty Images / Photo by Masashi Hara/Getty Images】
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ポジショナルプレーの極致とも言える練達
可変システムを駆使してのビルドアップ、強力なストライカーを軸にしたフィニッシュワーク。この2つはグアルディオラ監督のチームに共通した特徴で、最初に指揮したバルセロナから基本的に変わっていない。昨シーズンのシティではCBのジョン・ストーンズのボランチ化による「偽CB」のビルドアップ、アーリング・ハーランドの個の能力を引き出すフィニッシュワークがあった。
念願のCL制覇を成し遂げてピークに上り詰めたシティだが、すでに新たな変化が始まっている。基本方針は同じなのに、つねに何かが変化していく。これもグアルディオラ監督下のチームの性格と言える。
この夏はチームの心臓部を担っていたイルカイ・ギュンドアンがバルサへ移籍し、同じくベルナルド・シウバの去就も注目されている。さらに、大黒柱ケビン・デ・ブライネも昨シーズンのCL決勝で負った怪我から回復していない。そうした中で迎えるプレシーズンは、新加入のマテオ・コバチッチ(インテル・ミラノから移籍)らのテストが当面の作業になりそうだ。
ビルドアップに関しては、ほぼ毎年新たなギミック(からくり、仕掛け)がある。ただ、それはシティのパスワークの一端でしかない。形だけでボールを運んでいるわけではないのだ。
CBストーンズがポジションを上げて、3-2-2-3の形でパスをつないでいくベースはあるが、そこからさらにポジションを変えていく。決まった形というより不規則な動き方も多く、相手にとっては守備の的を絞れない。GKエデルソンも組み立てに参加して素早くボールを動かし、流動的に立ち位置を変えながら、次に誰がフリーになるかを全員が把握している。ポジショナルプレーの極致とも言える練達だ。
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