堂安律がブンデス挑戦1年目で取り戻した自信 「サッカーを楽しむという原点を思い出した」

堂安律
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【Photo by Thomas F. Starke/Getty Images】

“有言実行”で日本サッカーを背負う堂安律、待望の初書籍。
今、夢を追いかけているすべての人たちへ。
逆境を楽しみ、自分を信じ抜く──。
夢に向かって突き進む、唯一無二の“堂安語録”。

カタールW杯でドイツ・スペイン相手に劇的弾を叩き込み、日本代表の快進撃を牽引した堂安律。たとえ批判を浴びようとも、大きな壁にひるむことなく、逆境を楽しみ、常に自分を信じ続けることができるのはなぜか──。

挫折や葛藤を乗り越えて揺るぎない自信を身に付け、W杯という夢舞台で圧倒的な輝きを放つまでの軌跡を克明に記した、待望の初書籍。その一部を抜粋して公開します。

ブンデスリーガ初挑戦で取り戻した、堂安律らしさ。「妄想ドリブル」が生んだ狙いどおりの一発

 ドイツに来てからサッカー人生をかけて磨き直したのは、積極的なドリブル突破だ。もともと仕掛けには自信があったけど、PSV1年目でその感覚が狂ってしまった。どうにかして、本来の自分を取り戻したかった。DFと1対1になったらドリブルで抜ける自信が開幕戦で持てたことで、その状況をつくるための駆け引きを意識して研ぎ澄ますことができた。

 たとえば、右サイドに張って足元でボールを受けてターンしたら、相手の左サイドバックとセンターバックの2枚を相手にする、1対2の数的不利な状況になることが多い。だから、いかにフリーランで左サイドバックの背後を取って、そこからセンターバックとの1対1の勝負に持ち込めるかがカギを握る。その状況をいかにつくり出すことができるか。これからのサッカー人生において、ものすごく大事な感覚を得ることができた。

 ドイツはオランダと比べてスペースが空くから、球際は格段に激しいけど、個人的にはものすごくやりやすかった。「相手選手をひとりかわせば、次のふたり目の選手にも捕まらない」という感覚があった。1対1でマッチアップしている選手をはがせれば、一気にビッグチャンスになる。自分本来の積極的な仕掛けがしやすい環境だった。
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