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巨人:菅野智之が復活! 最多勝のタイトルを獲得する
巨人の上位進出のためには菅野の活躍が欠かせないと井口氏は話す 【写真は共同】
――昨年10勝7敗に終わった菅野智之投手。プロ入り後初めて、完投が1試合もないシーズンになりました。今季復活を遂げ、最多勝を獲れるでしょうか?
最多勝となると15勝以上は必要になりますよね。そう考えると、ハードルは高い。近年のコンディションを見ても、1年間ローテを守り続けるのは難しい状況に見えます。特に、近年は腰の状態が思わしくないようで、腰は一度やると、その後にも引きずりやすい。球団としても、少し間を空けてコンディションを見ながら、起用していく可能性もあると思います。
――ここ1、2年の菅野投手の状態はどのように見ていますか?
長く野球をやっていれば、若いときと同じ感覚ではプレーできないときが必ず来ます。その中で、ベストなフォームや考え方を見つけていかなければなりません。そういう点で、菅野投手は常に向上心を持って、考えながら取り組んでいます。実績や経験は申し分ないので、あとはケガをせずに投げ続けることができるか。若手や外国人投手が多いローテーションになりそうなので、菅野投手の状態が投手陣のカギを握るはずです。
広島:カープの選手が首位打者を獲得する
――カープの選手が首位打者を獲得できるかどうか。
あり得ますね。西川龍馬選手、坂倉将吾選手のアベレージヒッターに期待がかかります。キャンプを見てきましたが、西川選手のスイングスピードとバットコントロールは群を抜いていました。芯で捉える確率が圧倒的に高く、打球スピードも速い。ケガなくできれば、3割は超えるはずです。3割3分ぐらい打っても、何も驚きません。
――昨年はケガがあり、規定打席に到達できませんでしたが、3割1分5厘でした。もうひとりの坂倉選手はどんな評価でしょうか?
いい選手であることは間違いありませんが、今年からキャッチャーに専念するようなので、守備との兼ね合いがどう出るか。打つことだけを考えたら、内野のほうがやりやすいとは思います。
中日:根尾昂が先発ローテーションに入る
――昨シーズン前半から、投手に本格転向の根尾投手。今季、先発ローテに入る可能性はあるでしょうか?
いいストレートを投げてはいますが、先発ローテに入るのは難しいでしょう。タイプとしても、短いイニングのほうが力を発揮しやすい。先発を目指すのなら、投げる体力とともに、球種を増やす必要が出てきます。春季キャンプで見たときは、コントロールにばらつきがあり、ピッチングに悩んでいるように見えたので、そのあたりが心配です。
――根尾投手の「二刀流」はどのように評価していますか?
個人的には、どちらかに専念したほうが、持っている能力を伸ばせると思います。根尾選手のスローイングを見ていると、野手をやるのであれば、内野よりは外野。遠い距離のほうが腕をしっかりと振れて、いい送球ができるタイプです。外野で伸び伸びプレーできれば、バッティングにも好影響が出るかもしれません。
企画構成:株式会社スリーライト