12球団の“熱烈”識者が語る!昨シーズンと新シーズン

吉田正尚が抜けても「全員で勝つ!」 オリックスの盤石投手陣と「響き渡る応援歌」で狙うは3連覇

Timely!編集部

吉田正尚移籍の穴をどう埋めるかが3連覇のポイントになりそうな今季のオリックス 【写真:共同通信社】

 既に始まっている、新シーズンに向けての戦い。監督の交代、ドラフト会議、トレード、新助っ人獲得、現役ドラフトなどを経て、あなたの応援するチームはどのように変貌するのだろうか? そこで、12球団の"熱烈"な識者の皆さん12人とライター菊地高弘さんに、昨シーズンを振り返りつつ、新シーズンへの期待、展望などを対談形式で存分に語って頂きました。

 最終回となる今回はオリックス・バファローズ編。『アメトーーク』の「オリックス・バファローズ芸人」にも出演した漫才コンビ、チキチキジョニー石原さんとライター菊地高弘さんの対談をお届けします。

私には分かる! 良いときの比嘉さんの「角度」

日本シリーズで大活躍を見せたベテランの比嘉幹貴 【写真:共同通信社】

菊地 2022シーズンのオリックスを振り返ってみると素晴らしい1年だったと感じるんですけど、いかがだったでしょうか?

石原 最後が(劇的リーグ優勝からの日本一で)素晴らしすぎて、みんながサッカー(ワールドカップ)を見ているのに、ファンフェスタの余韻に浸りすぎて焦るという感じでした。

菊地 (笑)。

石原 ちょうどワールドカップの日本代表の初戦の日がオリックスのファンフェスやったんですよ。私の師匠、オリックスファンになったきっかけにもなった「ガガガSP」のコザック前田さんと一緒に行っていて、めちゃめちゃ楽しくて。終わったあとも「楽しかったねぇ」って喋っていて、1人で家に帰ってその余韻に浸っていたらサッカーが終わっていたんですよね。

菊地 長い余韻でしたね(笑)。コザック前田さんの影響で2018年からオリックスファンになられたんですよね?

石原 2018年の交流戦からですね。阪神ファンでもある落語家の桂吉弥さんに野球に誘って頂いて、初めて甲子園で野球を生で見たんです。そのときは対戦相手がホークスだったんですけど応援で「ガガガSP」の『弱男』という曲が使われていて「あれ!? これ知ってる!」ってなって、めちゃめちゃ格好いいなぁって思っていて、その話を前田さんにしたら「じゃあ今度オリックスの試合、いきませんか?」って誘ってくれて。それで行ったのがオリックスファンになったきっかけなんです。

菊地 2018年は4位でしたけども、その後は最下位、最下位ときてそこからリーグ優勝、日本一と、この順位の上下動、乱高下がすごいですよね。

石原 正直、2018年のときはオリックスが弱いって気付いてなかったんです。見ることが楽しくて。

菊地 (笑)。

石原 すごいピッチャーいるし、すごいバッターいるし、応援曲が格好いいし、応援したら応えてくれるライブ感覚が楽しくて。2019年に「あれ?」って気付いた時にはもう抜け出せないところまで来ちゃってたんです。

菊地 これは皆さんに訊いているんですけども、2022年シーズンに点数をつけるとしたら100点満点で何点になりますか?

石原 日本一を獲ってくれたんやから、これはもう100点です。これを100点つけなかったらいつつけるねん! っていう感じですよね。
 ただ、2021年の方が強かった印象があるんです。2018年から見に行っていますけど、自分が見に行った試合はずっと勝ち越していたんですけど、2022年は初めて負け越したんです。シーズン序盤が結構負けが続いて「今年は無理かな......」というところから始まって、とにかく「得意の交流戦までとにかく耐えないと!」と思っていたら、交流戦もめちゃくちゃしんどくて(8勝10敗)。

菊地 2022年の試合を見てきた中で特に思い出深い試合などはありますか?

石原 いっぱいあるんですけど、負けた試合の方が印象深いんですよね。そのなかでもしんどかった交流戦、阪神に3連敗した試合ですね。3試合全部観に行っていたんですけど、3日目に大好きでむっちゃ応援している比嘉(幹貴)投手が途中から登板したんです。ヒットを打たれて、そのあとゴロで打ち取ったんですけど、そこで交代させられてしまって。そこで「今日の比嘉さん、絶対行けるのにぃ!」って思ったんです。

 あ、ごめんなさいね、気色悪いこの女の目線なんですけど。

菊地 いえいえ(笑)。

石原 なんか分かるんですよ。比嘉投手の体の角度で今日いけるか、いかれへんかみたいな。円広志さんが昔なんかの番組で言っていた「出るパチンコの台が分かる」というのと似ているんです、横から見たら出る台がちょっと浮き出ている、みたいな。

菊地 (笑)。

石原 比嘉投手がヒットを打たれても大丈夫な時って、マイケル・ジャクソンの『Smooth Criminal』の、あのちょっと傾くやつ、あれをちょっと踊れるんじゃね? みたいな角度になる瞬間があるんですよ、私の中でですよ。

菊地 えぇえぇ。

石原 (その日は)それだったので、だから「まだいけるのにぃ!」と思って。そのあと、代わったピッチャーが打たれてしまって、比嘉さんの自責点になってしまったんです。
 もう涙が止まらなくなって、相手が阪神というのもあって「どうせこのあと能見(篤史)さん出して、阪神ファンにサービスするんやろ!」みたいなね。

菊地 (笑)。

石原 9−1で負けたんですけど、結構しんどかったですね。

菊地 比嘉投手は日本シリーズでも大活躍でしたけど、そのときもやっぱり良い傾き方でしたか?

石原 良い傾きでしたね。ただ、比嘉さんは「日本シリーズだけ良かった」みたいに思われているところがあって、ちょっとモヤッとしているところがあるんです。クライマックスシリーズは出番がなかったんですけど、その前のシーズン後半は神がかっていたんですよ。だから日本シリーズでは打たれることはないだろうと、私は予言をしていました。

菊地 (日本シリーズでの活躍は)すごかったですもんね。でもオリックスは出てくるピッチャーみんな良かったですけどね。

石原 先発中継ぎもみんな良かったので、日本シリーズをもう永遠ずっと見ときたかったですね。

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