「出てきてくれないと楽天の未来はない」 かみじょうたけしが大きな期待を寄せる若手選手とは?
台頭が待たれる若手の先発投手たち
エース則本昂大を脅かす若手先発投手の台頭が待たれる2023年の楽天 【写真:共同通信社】
かみじょう 打は浅村(栄斗)ですね。文句なしですね。
投げる方は正直そんなにいなかったと思うんですけど、松井(裕樹)か則本(昂大)ですかねぇ。復活して二年連続二桁勝利した則本。松井も32セーブで防御率も1点台(1.92)でしたし、抑えでしんどいなかでずっとやってくれているので、W受賞ですね。
菊池 則本投手が復活してきたとはいえ、先発投手陣が高齢化しているんじゃないかという声も聞こえてきます。
かみじょう やっぱりめちゃくちゃ高齢化ですよ。若い投手が出てこないとアカンと思うんですけどねぇ。だから(中継ぎだけれど)宮森(智志)なんかはすごい嬉しかったですけどね、出てきてくれて。初登板から22試合連続無失点という記録も作ってくれて。あの宮森の記録を止めたのも金曜日でしたからね(笑)。
菊池 (笑)。
かみじょう 宮森が10回に4点くらい取られて負け投手になって。新記録がかかっていたんですよね、栗林(良吏/広島)の記録を抜くっていう。「金曜日に行かすんか!」ってちょっと思ったんですけど、でもここは金曜日の呪縛が勝つのか、宮森の無失点記録が勝つのかっていう感じでファンの人は見ていたと思うんですけど、あっさり金曜日にやられましたね。でも宮森は本当に良くやってくれたと思いますね。
菊池 新シーズンに向けての希望ですね。
かみじょう 希望はもうすごいデカいですね。
菊池 ドラフト会議でも1位で荘司(康誠)投手、2位で小孫(竜二)投手を獲るなど、かなりピッチャー中心の指名でしたけど、かみじょうさん的には小孫投手推しなんですか?
かみじょう 遊学館高校の時も、創価大学、社会人でもそうやし、毎年ドラフトの本なんかで小孫との名前と写真があるじゃないですか? それで今年は来るんかなと思っていたんですけど、あーアカンか、アカンか.....っていう感じで、二度三度と苦汁をなめてきて、やっとドラフトにかかってそれで今回イーグルスに指名されて。
すごい気になっていたので、秋の社会人野球の日本選手権を京セラドームに観に行ったんですよ。小孫の投げる試合、鷺宮製作所の初戦と次の試合。そこで「え!? こんなすごいの! なんなん、このピッチャー!?」って思って(笑)。絶対ローテーション入るやん、っていうか入ってくれんとこ困るわっていう感じで。
菊池 はいはい。
かみじょう 初戦が8回10奪三振やったんかな? もうコントロールがむちゃくちゃ良いし、野村(克也)監督がご健在やったらお気に入りなってたんちゃうかなっていうくらいの、きれいなアウトローのストレートでね。「困ったときはアウトローのストレート」って野村監督が昔から言っていましたけど、それをいま一番きれいに投げるんじゃないかっていうくらい、感動したんですよ。これはめちゃくちゃ良いピッチャー指名してくれたなと思って。なので小孫投手は楽しみですね。
菊池 (ドラフト前年の)12月くらいから急に良くなってきたんですよね。
かみじょう あぁそうなんですか!? へぇ。社会人野球はいろいろ観に行きましたけど一番良いピッチャーだと思いましたね。対戦したチームの選手とも喋ったりしたんですけど、「むちゃくちゃ良いですよ。絶対やると思いますよ」って評価していましたし、「先発やったら150キロ前半くらいは投げるし、もし後ろで投げたら150キロ後半投げまっせ」って。だから「いやぁ、先発でお願いします!」っていう感じですよね。
菊池 (笑)。
かみじょう やっぱり先発ですよ。日本一になったオリックスなんか見ていたら山本(由伸)投手とか、宮城(大弥)投手、田嶋(大樹)投手とか20代前半のピッチャーが引っ張っているじゃないですか? やっぱり強いチームって若手が引っ張って行ってるんですよね。
だからイーグルスの先発ピッチャー、則本、岸(孝之)、田中(将大)、名前も実績も素晴らしくて申し分ないんですけど、「岸さん、田中さん、ちょっと休んどってください。僕ですわ」って言って出てくる若手がおらんとアカンと思いますしね。