「三笘はビッグクラブに行くだろう」英国人記者がリヴァプール戦の三笘を本音で語る
英国記者が指摘した、三笘の改善点
【Photo by Charlotte Wilson/Offside/Offside via Getty Images】
今日の出場選手で間違いなく最高の選手だったと思います。ゴールもなく、マーチに対してのアシストも、結果的に(記録は)つかなかったようですが、ブライトンは多くの攻撃で左サイドを起点としていて、三笘に何度も何度もボールを預けていました。三笘と対峙したアレクサンダーアーノルドにとってはとても難しい試合だったと思います。三笘は技術に優れていて、ドリブルはとても素晴らしかったです。また、動きもよく、おとりとなるような動きができたり裏に抜け出したり、ドリブルだけでなくとても賢い選手です。
この試合での三笘はブライトンにとって明らかに違いをつくることができるスーパースターで、ブライトンも三笘が対アレクサンダーアーノルドで優位性をつくれることをしっかりと理解していました。明確な意図を持って彼を使っていました。結果的に、三笘対アレクサンダーアーノルドではなく、そこにヘンダーソンとマティプを加えた3人を相手にして押し込んでいました。これによって右サイドのマーチの1対1を作ることに成功していましたし、3人を引き連れているからこそ、サラーのカウンター時にリヴァプールの右サイドに人がおらず、機能しないというディフェンス面でも良い状況ができていたと思います。これをブライトンは理解していたはずだし、その意図の通りになっていました。先程も言いましたが、この日のピッチで最も優れた選手が三笘だったと思います。
三笘はとても才能があります。ボールを持っている時はボールが彼の足に吸い付くようで常に彼のコントロール下にありますし、彼が動いている時は素晴らしく、見る価値がある。個人的にはブライトンには何年も在籍せずに、もっと大きなビッグクラブに行くだろうと思います。
――最後に、もし三笘選手に改善点やさらに向上できる点があれば教えて下さい。
先程も言いましたが、縦への動き、中へのカットイン、味方のためにおとりとなるなど、ボールを持った時の動きにはバリエーションがあり既に完璧と言って良いのではないかと感じました。しかし、この試合を見るとボールの受けは改善できるように思います。アレクサンダーアーノルドは決してディフェンスが素晴らしいとは言えません。なので、三笘がチームメイトからパスを受ける際に、多少詰まって後ろ向きでパスを受けたとしても全く問題ありませんでした。しかし、これが例えば逆サイドのロバートソンが相手だったとしたら少し違ったようにも思います。後ろ向きでパスを受けてから前を向くということが難しくなっていたかもしれません。相手サイドバックのディフェンスの質が上がった時に対処できるようにするためには、もう少し引いてボールを受けること。そして、相手と対峙する時には常に前を向いていることができるというオプションがあると、どんなときでも彼の能力を最大限に出せるのではないかと感じました。
――ありがとうございます。あなたと過ごしたスペインでの時間はとても貴重でしたし、最後にこのようなインタビューも実施できてよかったです
こちらこそありがとうございました。これから三笘により注目していきますよ。もしまたインタビューが必要であればいつでも連絡をください。
(取材・文:草田吉篤/スポーツナビ)