アジアツアーレポート【2】日越外交関係樹立50周年記念事業 特別親善試合
【© KAWASAKI FRONTALE】
フロンターレは、2013年にビンズン省にて、ベカメックス・ビンズンFCと親善試合を行ったことからベトナムでのサッカー交流活動を開始。2014年以降も両クラブは、日越両国の子ども向けのサッカー教室や交流試合を開催するなど交流を深めていった。その後も、U-13チームのベトナム遠征や指導者派遣や、日越45周年の2018年から始まったU-13国際親善大会、2021年にはJリーグクラブとして初となるベトナムサッカースクールをビンズン省に開校。サッカーを通じた国際交流を行ってきたのがフロンターレとベトナムの関係性である。
そんな背景から2023年の日越外交樹立50周年記念事業の一環として開催されるのは特別親善試合だ。この試合に向けて記者会見で鬼木達監督が語る。
「素晴らしい試合をしたいです。ビンズンFCとの日越外交関係樹立50周年の記念試合になりますのでスポーツやサッカーを通して、今後も外交に貢献できたらなという強い想いがあります。皆さんが楽しんでもらえるようなサッカーを展開していければなと思っています」
サッカー通じて日越をつないでいく──。そんな想いも乗せてフロンターレは特別親善試合を戦った。
日越外交関係樹立50周年記念事業 特別親善試合の記者会見に臨んだ左からゴー ヴァン ヴー、ルー ディン トアン監督(べカメックス・ビンズンFC)、鬼木達監督、橘田健人(川崎フロンターレ) 【© KAWASAKI FRONTALE】
ビンズン省の小学校で行われた算数ドリル実践学習でテクニック魅せる橘田健人。子どもたちは目を輝かせていた 【© KAWASAKI FRONTALE】
ビンズン省の孤児院に訪問。笑顔で記念撮影 【© KAWASAKI FRONTALE】
フロンターレベトナムスクールの子どもたちやベカメックス東急の方々とサッカーでの交流。選手たちも白熱 【© KAWASAKI FRONTALE】
特別親善試合 ベカメックス・ビンズンFC戦(2○0)
特別親善試合に臨むスタメン11人+ベトナムに駆け付けたふろん太 【© KAWASAKI FRONTALE】
初めて一緒にプレーする選手たちも多く、立ち上がりはボール保持に苦戦をしたが、徐々に落ち着いて相手を剥がしながらゴール前へ前進させていく。その中で再三チャンスを作り出していたのが山田新。相手DFのマークを外して、一瞬のうちにフリーでボールを呼び込むプレーで決定機を迎えていった。あと一歩のところでゴールネットを揺らすことはできなかったが、オフザボールの動きが一級品であることを証明し続けていた。すると先制点は36分。左サイドでボールを受けた山内日向汰が中央に切り込んで、右足で強烈な一撃を突き刺して1-0。左SBからの攻撃参加、パス配球でリズムをもたらしていた背番号35が結果を残した。
先制点のシーン以外にも輝きを放った山内日向汰 【© KAWASAKI FRONTALE】
その後も3点目を奪おうと攻撃に出ていくが、2-0のまま試合終了。フロンターレの未来を担う若手選手たちが躍動し、今シーズン最後の試合を勝利で締めくくった。
後半から投入された遠野大弥。攻撃にリズムをもたらした 【© KAWASAKI FRONTALE】
■特別親善試合 参加選手コメント
MF 16 瀬古樹
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GK 21 安藤駿介
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DF 35 山内日向汰(桐蔭横浜大学)
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MF 39 八田秀斗(U-18)
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全世界共通のサッカー熱
べカメックス・ビンズンFCのマスコットとふろん太の記念撮影 【© KAWASAKI FRONTALE】
その中で感じたのはタイもベトナムも日本とは変わらないか、それ以上のサッカー熱。戦った3試合とも多くのサッカーファンが詰めかけ、1つのプレーに盛り上がり、1つのゴールに歓喜する。言語や文化の違いはあるが、サッカーは関係ない。全世界共通で楽しむことができ、人と人をつないで一体感を作れるのだと感じた遠征だった。
今後もフロンターレはタイ、ベトナムとの関係を深めていき、世界に自分たちの魅力やJリーグの面白さを伝えていく活動や取り組みに注目していきたい。
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