連載:球団別プロスペクト&現役ドラフト注目選手

パ・リーグ球団別「期待の若手選手」 来季のタイトルホルダーが生まれる可能性も

データスタジアム株式会社

日本シリーズではオリックス日本一の立役者となった宇田川優希 【写真は共同】

 フリーエージェントやトレードを含め、各球団の思惑が交錯しているオフシーズン。来季に向けた補強への関心が高まっている中で、本コラムではそんな彼らとポジションを争うかもしれない期待の若手(プロスペクト)を、過去の一軍出場機会が多くなかった選手を中心に取り上げる。

 前段として各球団の投打の有望株に触れていく前に、2022年の一軍と二軍の成績の傾向を確認しておきたい。

【データ提供:データスタジアム】

※本塁打率…1本塁打が出るまでに要する打席数 【データ提供:データスタジアム】

 まず当然のことではあるが、一軍と二軍ではプレーしている選手の力量に差がある。顕著に分かるのが、投手の平均球速や与四球率だ。概して一軍でプレーしている選手の方がボールにスピードがあり、四球を出しにくい投球術を備えているようだ。また、ウエスタン・リーグは球場の特性の影響もあって、ホームランが出づらいリーグである。上記を念頭に置き、各球団の若手の成績から来季どれほど期待できるかを想像してほしい。

※内容は2022年11月22日時点の情報をもとに執筆
※以下、選手の年齢は2022年12月31日時点

オリックス・バファローズ

【データ提供:データスタジアム】

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 日本シリーズ制覇の原動力となったオリックス投手陣は、二軍にも有望株が多い。後半戦からポストシーズンにかけて一躍脚光を浴びた宇田川優希は、来シーズンにはクローザーやセットアッパーの座をつかむ可能性もある。横山楓や小木田敦也も速球に力があり、救援陣の一員として来季の開幕一軍入りが期待される投手だ。先発は、一軍未登板ながら日本シリーズでベンチ入りを果たした2年目の山下舜平大に注目。ストレートの球速や高い奪三振率などを見ても申し分ない数字で、エース・山本由伸のような飛躍があっても不思議ではない。21年ドラフト1位の椋木蓮は一軍でも力の一端を示したが、9月にトミー・ジョン手術を受けた。来季中の復帰は難しいかもしれないが、リハビリを乗り越えて再び一軍マウンドに上がる日を待ちたい。

 一方の野手は突出した成績を残した選手こそいないものの、21年ドラフト5位の池田陵真が高卒1年目ながらリーグ平均前後の数字をマークし、一軍デビューも果たした。来田涼斗や渡部遼人らと切磋琢磨し、一軍のポジション争いに加わりたいところだ。

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