「俊足タイプ」の逸材に注目 IPBL加盟リーグのドラフト候補をピックアップ・野手編
「ロマン枠」代表は水本、捕手は上甲の指名があるか
【データスタジアム】
各リーグで2桁本塁打を放ったドラフト指名対象選手は3名。その中でも最多となる16本塁打を放っている水本大志(火の国)の指名に期待がかかる。元巨人のモタ(火の国)や、196センチ106キロの体躯から柵越えを連発するイサベル(茨城)など外国人野手にも引けを取らない本塁打割合を残しており、ひとつ上の舞台での勝負を見てみたい。
年齢的にも25歳になる年度であり、そろそろラストチャンス。グランドチャンピオンシップで圧倒的なインパクトを残すことができるか。
【データスタジアム】
中でも昨年の都市対抗で2打席連続本塁打を放つ活躍をしながら、今年から愛媛に入団した上甲凌大に注目したい。長打力も備えている左打ちの捕手で、ドラフトでもリストアップしている球団はあるはずだ。
独立リーグ日本一を決める戦いで「推し」の選手を見つけよう
【データスタジアム】
一方で、昨年は育成ドラフトで独立リーグから過去最多となる8人の野手が指名されるなど、投手だけでなく様々なポジションで独立リーグの選手のポテンシャルへの期待は上がっている。
上の図にある通り、ここ数年は育成ドラフトでの指名が増えたことでドラフト指名数自体は増えているのだが、反面、年齢が高い選手はドラフトにかかりづらくなっている。
野球選手の年齢とパフォーマンスの関係を分析する動きも活発になっており、ドラフト指名選手の若年化は中長期的なトレンドになりそうで、高卒後1年目から指名できる独立リーグはNPBの球団からの注目度が上がっているはずだ。
IPBLの拡大に加え、IPBLに加盟していない独立リーグのチームも精力的に活動している状況があり、高卒後にNPBを目指して野球をする環境としての独立リーグの地位は徐々に認知されつつある。それにともなって、独立リーグのレベルも特にスポーツ科学の視点を用いたスキル向上トレーニングを行いやすい投手を中心に上がってきているように思える。
今回は使えるデータが限られていたが、今後は能力を測る様々なデータが蓄積されていき、レベルもより一層可視化されるだろう。
運営面で様々な困難はありながらも、NPBからの注目度も上がり、チーム数が増え、多彩な企業や組織、個人が独立リーグへ関わり始めている独立リーグはいまがまさに推し時。ドラフト候補のチェックだけでなく、来年以降の「推しの選手」を見つける意味でも、スポーツナビで日本一決定戦の中継をぜひチェックしていただきたい。