連載:実は美味しい凱旋門賞 的中戦略は?

人気上昇中の女流馬券師が占う荒れる凱旋門賞 過去のデータから日本馬を買うべき状況とは?

木村俊太
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2012年の凱旋門賞で2着だったオルフェーヴル(左)。過去に日本馬が馬券に絡んだ条件とは? 【写真は共同】

 競馬を始めたきっかけは、2017年の日本ダービーで友人から勧められた馬券が外れたことだという南沙奈(さなびっち)さん。以来、どっぷりと競馬にハマり、今ではYouTubeチャンネル「爆益のさなびっち【南沙奈】競馬」だけでなく、ニコニコ動画やスポーツ新聞でも予想を披露するほどの女流馬券師となりました。そんな南沙奈(さなびっち)さんが徹底したデータ分析から導き出した凱旋門賞の注目馬とは?

アイリッシュチャンピンステークス組が有力

先日凱旋門賞への電撃参戦を表明した仏ダービー馬・ヴァデニ。アイリッシュチャンピンステークスでそのヴァデニに勝利したルクセンブルクに人気が集まっている 【Getty Images】

――ご自身の予想スタイル、強みなどを教えてください。

 データ重視が私の予想スタイルです。こんな条件だと何パーセントでこういう馬が勝っている、この条件とこの条件が重なると何パーセントの確率でこういう馬が馬券に絡む、といったデータですね。データは一般に公開されているものも使用しますが、各レースの傾向からその都度、自分なりに仮説を立てて最終的な予想につなげていきます。ほかには、各馬の得意なコース、レース展開なども考慮します。また、前走のレースを見て、その馬の状態が今回は上がっているのか、下がっているのかを判断して、予想に活かしています。

 券種としては、3着以内に来そうな馬を1頭選んで、人気馬が怪しければ手広く流して、3連単マルチなどで高配当を狙っていくスタイルを得意としています。

――凱旋門賞の過去傾向についてはどのように捉えていますか?

 凱旋門賞は馬場状態で時計がまったく変わってしまいます。ロンシャン競馬場改修後のこの4年間だけを見ても、勝ち時計が10秒以上違います。日本にはない特殊な馬場なんです。キセキのような不良馬場で菊花賞を強い勝ち方で勝った馬でも走れないとなると、傾向は日本の競馬とは大きく違ってきますね。

――直前の馬場状態次第で予想も大きく変わってしまうわけですね。

 そうですね。パリの天気予報を調べたんですが、(凱旋門賞がある)週末は雨の可能性が高そうです。そうなると日本の馬はどうかなと。

――インタビュー時点ではまだ出走馬が確定していませんが、現時点での注目馬を教えてください。
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著者プロフィール

1966年生まれ。東京都出身。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライター・フリー編集者。スポーツ(競馬・ラグビーなど)取材を中心に活動中。競馬においては、馬券だけに留まらない競馬の魅力を広く伝えたいと願い、取材・執筆活動を行っている。著書に『ベガとアドマイヤベガ 奇跡の親仔物語』(イーハトーヴ刊)『スペシャルウィーク 最強馬の証明』(ザ・マサダ刊)『テイエムオペラオー 孤高の王者』(廣済堂刊)『観戦初心者のための ラグビー 25のルールと見方』(Kindle版)などがある。

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