アスリート人生最大の“名勝負”を語る! アスリート対談 VOL.2
対談の第2回は、アスリート人生最大の“名勝負”について本人たちが熱く語り合った 【スポーツナビ】
今回は同大会を盛り上げるべく、プロ野球の中日~巨人で活躍した井端弘和さん、元バレーボール女子日本代表の大山加奈さん、ボートレース甲子園に埼玉県代表として出場する佐藤翼選手によるスペシャル対談が実現。さらに、佐藤選手の奥様で現役ボートレーサーの土屋南選手も応援サポートで参戦し、豪華なアスリート4名でトークは賑やかに盛り上がった。
第2回となる今回は、アスリート人生最大の“名勝負”について熱く語り合った。
春高バレー決勝、伝説の“メグカナ対決”
一同 よろしくお願いします!
DJケチャップ 今回のテーマは「名勝負」。甲子園といえば語り継がれる名勝負があるということで、ケガを乗り越えてつかんだ勝利、ライバルとの死闘など、競技人生を振り返って、アスリート人生最大の名勝負について皆さんからお話を伺っていきましょう。それでは今回は、大山さんからいきましょうか。
大山 私はですね、(2002年の)春高バレーの決勝戦になります。
DJケチャップ ほおー!
【スポーツナビ】
DJケチャップ われわれの世代からすると、春高バレーをグーッと観るようになったのは、やっぱあの“メグカナ”の頃からという気がしてます。
大山 ありがとうございます。なぜその試合を選んだかというと、「このまま一生試合をしていたい」「試合が終わってほしくない」と思いながらプレーできた、唯一の試合なんです。
DJケチャップ ええ!
大山 メグに決められてもうれしいんです。
ケチャップ えっ!?
大山 「試合が続く!」みたいな。
DJケチャップ どういう感覚!?
大山 本当に不思議で、自分でも。
DJケチャップ 仲良くなっていた相手との対戦だったと。
大山 そうなんです。メグは1年生、2年生のときに全国制覇を何回か果たしてて、4連覇とかしてるんですね。私たちはなかなかあと一歩のところまで行くんですけど勝てなくて、目標の全国制覇をできない期間が続いてる中だったんです。友達ですけれど「メグのチームを倒して日本一になりたい」という思いがやっぱりあって。
DJケチャップ 試合が終わって両選手が握手してたたえあう時間あるじゃないですか? あの時のこと覚えてます?
大山 覚えてます。キャプテン同士だったので最後、試合後に握手するんですね。その時に「ありがとう!」と言って、メグも「おめでとう!」と言ってくれて。すごくそのシーンを覚えています。
DJケチャップ 感動するエピソードですね。
大山 その試合の合計得点が(栗原選手と)全く一緒だったんです。それもなんか不思議だなあ、と思いますし。
DJケチャップ バレーの神様が与えてくれたプレゼントだったかもしれませんし、日本女子バレーを盛り上げてくれよ、というね。そんなメッセージだったかもしれませんよね?
大山 一緒に頑張りなさい、ということだったのかなって思ってます。
DJケチャップ こんな良いエピソードの後、次はやりにくいと思うんですけれども。
一同 (笑)。
WBCで起きた、ボールがスローモーションで飛んでくる感覚
井端 そうですね、まずは2007年のドラゴンズが日本一になった試合ですね。
DJケチャップ おぉー!
【スポーツナビ】
DJケチャップ へぇー! そのメンタルも凄いけど。
井端 最後は、ずっと(テレビに)映りたいんで。
DJケチャップ やっぱり井端さんと言えば、(2013年)WBC台湾戦での決勝タイムリーじゃないですか?
井端 いやあれ、震えてないですよ。
DJケチャップ われわれが震えましたよ。
井端 あの時は正直打てる自信があって。よく昔の方が「ボールが止まって見えた」という人がいるんですけど、僕はそんな感覚が全くなくて。最初で最後なんですけど、あの時はボールがスローモーションで飛んできたんですよ。「(ボールが)遅い!」と思って、でも自分(の動き)も遅いんですよ。だから不思議な感覚だったんですけど。でも自分の動きが速かったら、もっと打てたなと(笑)。
DJケチャップ へえ~。どうですか、大山さん。ボールが止まって見える感覚って、ありました?
大山 春高の決勝戦も多分、いわゆるゾーンに入ってたんですね。自分を客観視して見える。
佐藤 おぉ~。
DJケチャップ 驚いてらっしゃるのは佐藤選手ですけど、(コーナーで)回ってる時とかスローになるとか、そういう感覚わかります?
佐藤 まくり差しに入る時ってあるじゃないですか。あの時にスローになる時はあります。
DJケチャップ たとえばバレーなら打つ瞬間にあそこなら決められるという感覚。野球のバッターならあそこに飛んでいくだろうなという感覚と同じなのかもしれないですね。