思い出のダービーを語ろう

4年連続実況 福原直英アナにとって日本ダービーとは?

木村俊太
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今年からフリーとして活躍する福原直英氏。アナウンサーの視点からダービーについて語ってもらった 【スリーライト】

 フジテレビの競馬中継で総合司会、そして実況としても活躍してきた福原直英アナウンサー。昨年まで4年連続で日本ダービーの実況も担当したが、2022年3月でフジテレビを退職。フリーアナウンサーとなった。長年携わってきた競馬番組の現場から離れ、今年からはいちファンとして競馬を見ることになるという。そんな福原アナに、ダービー実況の裏側、ダービーへの思い、今年のダービーの見方などについて語ってもらった。

実況席とスタジオの間には絶対的な壁がある

福原アナが初めてダービーの実況を担当したのは2018年。1着は福永祐一騎手鞍上のワグネリアンだった 【写真は共同】

――福原さんは日本ダービーを4回実況されています。最も思い出深いのは?

やはり最初(2018年)ですね。それまでオークスやジャパンカップの実況などをやりましたが、全然違う緊張感がありました。フジテレビでは前の年の暮れに、翌年のGⅠ実況を誰がやるのかを決めて、知らされるんです。ですから、半年ぐらい「ああ、ダービーの実況をやるんだ」と思って過ごすことになるわけです。

それからは年明け3歳の競馬、特にクラシックへのステップレースの見方が自分の中で変わっていきました。もちろん、オークスのときにも3歳牝馬路線の見方が変わるのですが、ダービーはまた全然違いました。「簡単にはいかないぞ」と。それまで普段からやってきた予習とやっている作業は同じはずなのですが、気持ちの入り方が全然違いましたね。ダービーが行われる5月の最終週に向けて、自分の中でカウントダウンされていく感じがありました。そういうことは他のレースではなかったです。

――2回目以降はどうだったのでしょうか?

 ダービーに関しては、変わらなかったですね。自分の中で変えたくないという気持ちもありました。ダービーという日本一を決めるレースを実況できるという、いい緊張感を常に持っていたいと思っていましたので、2年目以降は意識的にそういう緊張感を持つようにしていました。同時に悪い緊張感が出ないように「一度やっているのだから大丈夫」「あの経験をしているのだから大丈夫」と自分に言い聞かせたり。人に言えない葛藤を抱えながらその日を迎えるという感じでしたね。
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著者プロフィール

木村俊太

1966年生まれ。東京都出身。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライター・フリー編集者。スポーツ(競馬・ラグビーなど)取材を中心に活動中。競馬においては、馬券だけに留まらない競馬の魅力を広く伝えたいと願い、取材・執筆活動を行っている。著書に『ベガとアドマイヤベガ 奇跡の親仔物語』(イーハトーヴ刊)『スペシャルウィーク 最強馬の証明』(ザ・マサダ刊)『テイエムオペラオー 孤高の王者』(廣済堂刊)『観戦初心者のための ラグビー 25のルールと見方』(Kindle版)などがある。

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