スキージャンプをイラスト付きで徹底解説! 競技特性やルール、ジャンプ台の特徴は?

C-NAPS編集部

何で判断?スキージャンプの採点基準

2回のジャンプの飛距離点と飛型点の合計で順位が決まる 【写真:C-NAPS編集部】

 スキージャンプはより遠くへ飛んだかを示す「飛距離点」と、より美しく飛んだかを採点する「飛型点」の合計でポイントの高い選手が勝者となる。近年、競技の公平性を保つためにスタート位置では「ゲートファクター」、風の影響に関しては「ウインドファクター」という加点減点を行う新ルールも追加された。

【飛距離点】

 ジャンプ台の建築基準点となるK点を目安に点数が決まる。K点を越えたら加点され、K点を越えなければ減点の対象となる。

【飛型点】

 ジャンプの美しさ、正確さ、着地姿勢などを5人の飛型審判員が20点満点から0.5点単位の減点法で採点する。公平を期するため、一番高い点数と一番低い点数を除いた3人の合計を足した数が飛型点となり、満点は60点。着地の際にテレマークという手を広げ、脚を前後に開いて着地することで高い飛型点が期待できる。ただし、飛距離が出るほど着地の難易度が増すため、大ジャンプの際にテレマーク姿勢で着地できるかどうかが勝敗を分ける見どころだ。

【ウインドファクター/ゲートファクター】

 五輪では2010年のバンクーバー大会から採用されたルール。スキージャンプはスタートゲートを高めの位置にするほど助走スピードが増し、向かい風を受けるほど大きな浮力となり飛距離を伸ばすことができる。この自然要素を点数化したことで、より公平に競技が行われるようになった。

 ゲートファクターは助走路のコンディションによりスピードが減速する場合に審判団の判断でスタートゲートの変更が行われるルール。ジャンプ台を安全に飛べる限度であるHS(ヒルサイズ)を大きく越えてしまう恐れや選手の安全が保障できないなど危険を伴う場合に適用される。ゲートが上がる有利状況になれば減点、ゲートが下がる不利状況になれば加点される。

 ウインドファクターはジャンプ台の着地地点に風向計を設置し、有利状況の向かい風では減点、不利状況の追い風では加点される。風速のデータにより点数が細かく反映される。

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ビジネスとユーザーを有意的な形で結びつける、“コンテキスト思考”のコンテンツマーケティングを提供するプロフェッショナル集団。“コンテンツ傾倒”によって情報が氾濫し、差別化不全が顕在化している昨今において、コンテンツの背景にあるストーリーやメッセージ、コンセプトを重視。前後関係や文脈を意味するコンテキストを意識したコンテンツの提供に本質的な価値を見いだしている。

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