連載:野球速報アプリ「みんなのMVP」で支持された選手は?

1軍実績のある打者や期待の若手が上位に 2021年ファームのみんなのMVPランキング

スポーツナビ
 スポーツナビが運営するアプリ「スポナビ 野球速報」で実施され、各試合で最も活躍した選手をユーザー投票によって決める「みんなのMVP」。1軍同様に実施された「2軍」のMVP獲得回数を発表する。

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昨季は1軍で39試合に出場し、打率は.191。不本意な成績に終わっただけに、2022年は巻き返しに期待したい 【写真は共同】

 2021年の2軍シーズン。イースタン・リーグではロッテが7年ぶり11度目の優勝、ウエスタン・リーグでは阪神が3年ぶり17度目の優勝を果たし、迎えたファーム日本選手権では、阪神が3対2でロッテに逆転勝ちを収め3年ぶり6度目のファーム日本一に輝いた。

 そのファームの戦い、12球団の中で最も数多く「みんなのMVP」に選出されたのは、ソフトバンクの高卒8年目・上林誠知(ソフトバンク)だった。2軍戦50試合に出場し、打率.294(177打数52安打)、6本塁打、26打点をマーク。2本の二塁打を含む猛打賞をマークした4月22日の阪神戦(鳴尾浜)やタイムリー二塁打を2本放った6月10日の中日戦(タマスタ筑後)などで「みんなのMVP」に選出。1軍では出場39試合で打率.191、2本塁打、11打点で「ほぼ何もしていない」と本人は反省の弁も、2軍では主軸として数字以上の勝負強さと存在感を発揮して“違い”を見せた。MVP獲得回数は実に42回。2021年も含めて1軍で通算513試合出場と、期待の若手と呼ぶには年齢的も実力的にも相応しくない男だと言えるだけに、2022年は1軍の舞台で大暴れしてファンの期待に応えてもらいたい。

プロ6年目の2021年は2年連続で1軍出場なし。22年こそはブレークの足掛かりをつかみたい 【写真は共同】

 続く2軍の全体2位には、平沢大河(ロッテ)が獲得回数37回でランクイン。平沢もドラフト1位入団から高卒6年目で、大きな期待を背負いながらも2年連続で1軍出場なしに終わった不満の残るシーズンとなったが、2軍では100試合に出場して打率.233(313打数73安打)、8本塁打、45打点の成績を残し、満塁弾を放った4月20日の楽天戦(森林どり泉)や、「1番・ショート」として4安打固め打ちを披露した8月1日の西武戦(カーミニーク)などで「みんなのMVP」に選出。シーズン最後まで1軍昇格はなかったが、1年間を通して得た経験と体力、特に後半戦になってレベルアップした印象を与えた技術は、勝負の7年目に生きてくるはず。少なくとも、ファンからの支持は大きいままだ。

プロ1年目の2021年は主に2軍戦で経験を積んだが、7月13日のプロ初打席で初球本塁打を放つなど、残したインパクトは強烈だった 【写真は共同】

 1軍経験もある2人に続いてファームの全体3位に入ったのが、高卒ルーキーの来田涼斗(オリックス)だった。明石商業高2年春の選抜で大会史上初めて先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打を1試合で記録した男。そのスイングと度胸を1年目から発揮し、2軍戦89試合に出場して打率.255(321打数82安打)、2本塁打、26打点をマーク。2軍開幕戦の3月19日の中日戦(オセアンBS)でいきなり2安打1打点の活躍を見せると、初の猛打賞をマークした3月24日のソフトバンク戦(タマスタ筑後)や初アーチを放った5月30日の中日戦(ナゴヤ球場)などで「みんなのMVP」に選出された。1軍でも7月13日の日本ハム戦(釧路)では高卒新人では史上初となる初打席初球本塁打をマークする衝撃デビューを飾った男の未来は、実に明るい。
 4位以下では、高卒3年目で2軍戦34試合に出場して打率.157(108打数17安打)、1本塁打、7打点だった根尾昂(中日)が獲得回数25回、高卒1年目で2軍戦74試合に出場して打率.231(238打数55安打)、8本塁打、25打点の成績を残した内山壮真(ヤクルト)が獲得回数23回で続いた。

 さらに6位タイで藤原恭大(ロッテ)、堂林翔太(広島)の2人が獲得回数22回。8位には、不振ながら“期待の裏返し”として激励のMVP票を受け取った小林誠司(巨人)が獲得回数21回でランクイン。その後に石川慎吾(巨人)と悩める怪物・清宮幸太郎(日本ハム)が続いた。

 高卒4年目の清宮は2軍戦106試合出場で打率.199(392打数78安打)、19本塁打、60打点。1軍出場はなく、2軍でも決して満足のいく成績を残した訳ではなかったが、それ以上にファンの「期待」と「激励」が投票行動に繋がった形。2022年は1軍舞台で、文句なしのパフォーマンスを見せて球場を沸かせてもらいたい。

2021年「みんなのMVP」獲得回数、ファーム12球団トップ10

1位 上林誠知 42回
2位 平沢大河 37回
3位 来田涼斗 31回
4位 根尾昂 25回
5位 内山壮真 23回
6位 藤原恭大 22回
6位 堂林翔太 22回
8位 小林誠司 21回
9位 石川慎吾 20回
10位 清宮幸太郎 18回
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