ファンが選ぶ「2021年最も印象に残った野球ニュース」 ランキングトップ10を一挙紹介!

スポーツナビ
 さまざまなニュース、出来事が起こった2021年も年の瀬。スポーツナビでは今冬、公式YouTubeチャンネルにて、新番組『袴田彩会の野球を語らナイト!』をスタート。本記事では、12月24日の番組内で発表した、ファン投票による「2021年、最も印象に残った野球ニュースランキング」から、トップ10を解説付きで紹介する。
 ※11位以下はこちらの動画(25:00ごろ〜)で紹介中。

10位:田中将大が8年ぶりに楽天復帰

 21年のシーズン開幕前、最も話題を集めた男が、楽天の“レジェンド”マー君だった。13年に24勝0敗というアンタッチャブルレコードを記録してチームを史上初の日本一へと導いた後、MLBヤンキースで7年間プレーして通算78勝を記録した右腕。FAとなって去就が注目され、多くの選択肢があった中で「震災から10年。何か自分にとって意味のあるタイミングなんじゃないかなと思った」と古巣復帰を決断。「ワクワクを抑えられない」と仙台のマウンドに8年ぶりの帰還を果たした。開幕後は、味方打線の援護を欠く試合が続いて4勝9敗に終わったが、来季はこの“借り”を必ず返してくれるはずだ。

9位:阪神・佐藤輝明、1試合3ホーマー

衝撃的だった阪神・佐藤輝明の1試合3本塁打。怪物ルーキーのスター性を知らしめた1日となった 【写真は共同】

 日本全国にその名を轟かせた阪神の怪物ルーキー。5月28日の西武戦(メットライフ)に「6番・ライト」でスタメン出場すると、2回に第1打席で高橋光成の外角フォークに体勢を崩されながらも右手一本でバックスクリーンへ運ぶ先制の11号ソロ。さらに6回の第3打席でも再び高橋から、今度は内角144キロのストレートを左中間スタンドへ12号ソロ。そしてトドメが9回の第5打席、ギャレットの高めの154キロを完璧にとらえ、右中間最深部へ突き刺す13号3ランを放った。1試合3本塁打は、新人では史上4人目、長嶋茂雄以来という快挙だった。

8位:オリックス、25年ぶりパ・リーグ制覇

 1996年を最後に12球団で最もリーグ優勝から遠ざかっていたオリックス。常々、「個人能力は高い」と言われながらもチームとして結果が出ず、6年連続Bクラス&2年連続最下位で迎えた今季も前評判は高いものではなかった。案の定、交流戦前までは借金4(18勝22敗7分)と苦しんでいたが、若手の台頭とともに投打がかみ合い始め、6月以降に一気に調子を上げて交流戦で優勝、球団37年ぶりの11連勝を飾って首位浮上。後半戦は若きエース・山本由伸が自身15連勝を飾った中、中嶋聡監督の「全員で勝つ」の野球で激しい優勝争いを制し、10月27日、四半世紀ぶりの胴上げを味わった。このチーム特徴のひとつが「若さ」。まだまだ伸びしろを残している。

7位:ヤクルト、6年ぶりリーグ優勝&20年ぶり日本一

就任2年目のヤクルト・高津臣吾監督が歓喜の胴上げ!下克上Vから20年ぶりの日本一を成し遂げた 【写真は共同】

 就任2年目の高津臣吾監督に率いられたヤクルト。開幕3連敗スタートも徐々に調子を上げて前半戦を3位で折り返すと、9月中旬から白星街道を突き進んで巨人、阪神を追い抜くと、10月26日のDeNA戦(横浜)に勝利し、その後2位阪神が敗れたことで6年ぶりのリーグ優勝。パ・リーグを制したオリックス同様、2年連続最下位だったチームに対する前評判は低く、開幕前の順位予想ではほとんどの解説者が「最下位」or「5位」としたが、高津監督の「絶対大丈夫」というメッセージのもとで一致団結し、見事な“下克上V”を成し遂げた。さらにCSも突破した後の日本シリーズでは連日の激戦を制し、20年ぶりの日本一に輝いた。

6位:大谷翔平、球宴で二刀流&HRダービー出場

 歴史的快挙だった。現地時間7月12日(日本時間13日)、MLBオールスターゲームのホームランダービーに大谷翔平(エンゼルス)が日本人として初出場。優勝オッズ1位で最も注目された中、1回戦でフアン・ソト(ナショナルズ)と再延長までもつれ込む激闘の末に敗れたが、6本の500フィート(約152メートル)超えアーチを放ってファンを大いに沸かせた。その翌13日(同14日)には、史上初めて「二刀流」としてオールスターゲームに出場。「1番・DH」で先発出場し、打席では2打数無安打も、マウンド上では1イニングを三者凡退に抑え、2019年の田中将大(ヤンキース)以来、日本人選手2人目の勝利投手となった。

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5位:中日・木下雄介投手が27歳で死去

 訃報が報じられたのは8月6日。中日球団が、チームに所属する木下雄介投手が同3日に死去したと発表した。大阪出身で四国IL・徳島から16年育成ドラフト1巡目指名で入団した同選手は、威力抜群のストレートを武器に18年に支配下登録されると、同年4月15日にプロ初登板、20年9月5日にはプロ初セーブをマークした。しかし、21年の開幕直前に右肩脱臼から肩と肘を手術し、再起へ向けてリハビリに励んでいた最中、7月6日にナゴヤ球場で倒れて救急搬送。意識不明の状態のまま、約1カ月に渡って懸命の治療が続けられたが、8月3日に逝去。27歳の若さだった。家族の意向で死因などは伏せられたが、突然の深い悲しみがチーム、ファン、球界全体を包むことになった。

4位:中田翔、巨人に電撃移籍

 急転直下の移籍劇だった。日本ハムの4番として活躍し、かつては侍ジャパンの主砲でもあった球界を代表するスラッガー。今年8月4日にチームメートへの暴力行為を働き、同11日に日本ハム球団から無期限の出場停止処分を受けた矢先の同20日、巨人への無償トレードが発表された。日本ハムの栗山英樹監督が「正直、このチームで(復帰)は難しいと思っている」と放出を示唆し、それに対して巨人・原辰徳監督が救いの手を差し伸べた形となったが、わずか9日間での処分解除に対しては批判の声も多く上がった。当の中田は、入団2日後の8月22日のDeNA戦で“再起への1発”を放ったが、その後は打撃不振で2度の2軍落ち。出場34試合で打率.154、3本塁打、7打点と結果を残せなかった。

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