アジア選手権3冠の早田ひな ヒューストンから踏み出すパリへの一歩

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早田ひなは五輪後に行われたアジア選手権で3冠を達成 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

「2人がいなかったら私もここまでやれていないといつも思う」

 早田ひなは自身と同学年の伊藤美誠と平野美宇の存在をそう語る。早田が2人の存在を知ったのは小学2年生の時。小学生日本一を決める全日本ホープス・カブ・バンビで初めて伊藤と平野のプレーを見た。同い年の2人のプレーを見て感じたことは「あの2人、すごーい!」。ただ、驚くだけでなく、そのプレーを見て意識が変わった。これが早田の卓球人生のひとつのターニングポイントだったという。

 3人とも全日本選手権女子シングルスでの優勝経験があるが、これは全日本史に残る記録だ。ひとつの学年から全日本チャンピオンなど1人生まれれば良いほうで、1人すらいない学年も多い。だから、2人も生まれればとてつもないこと。だが、2000年生まれのこの学年からは3人もの全日本チャンピオンが生まれ、さらに3人とも10代での優勝。世界的にもレベルの高い日本女子の中で、全日本を制することはたやすいことではない。しかし、同じ年に生まれた3つの希有な才能は10代にしてそれを成し遂げてみせた。
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