桑田真澄&Mattの“テレビ初共演”が実現 旧知の担当プロデューサーに聞く親子関係
桑田真澄、息子Mattの親子テレビ初共演。番組では桑田家の教育方針、巨人コーチとしての指導法に迫る 【写真提供:TBS「バース・デイ」】
「どこの大学?」から始まった関係性
それからしばらくして田中氏は「桑田担当」として本格的に取材することになるが、最初のあいさつで開口一番、「君、大学はどこなの?」と聞かれたという。それに対して「高卒です」と答えると、桑田氏は「そうなの? 僕と一緒だね!」と返答。「そのとき、私には分からなかったのですが、周りにいた方たちが言うには、『あのひと言で桑田さんの心が開いたように見えた』と。実際、そこから距離が縮まったかなと思います」と振り返る。
そこから一気に打ち解け、桑田氏がMLBに挑戦したパイレーツ時代も、田中氏は担当記者として同行。同じ“アメリカの中の日本人”という立場の中で同志意識も強まり、「当時はずっと一緒にいたような記憶がありますね」と懐かしむ。桑田氏と一緒にPB&J(ピーナッツバターとジャムのサンドイッチ)にかぶりつき、時には桑田氏手作りの『特製・鳥の挽肉カレー』をご馳走になり、取材と題して一緒にワイナリーを巡った。イメージしていた「難しそうな人」は、「誰に対してもすごく優しい方」だった。
息子Mattの印象と父との共通点
桑田の現役時代から長年取材し続けてきたTBSの田中悦子氏(左)が知られざるエピソードを披露してくれた 【写真提供:田中悦子氏】
「桑田家には息子さんが2 人いますが、どちらかというとやっぱり長男(真樹)の方が、野球を続けていたこともあって、桑田さんと話が合うみたいですね。次男のMattは子供の頃から女の子の友達が多かったようですし、父親よりも母親と仲が良い。でも2人とも、桑田さんが持っている紳士的な部分、レディーファーストの心を受け継いでいると思います。しっかりとあいさつができて、礼儀正しいところは同じですね」
先に仲良くなったのは、桑田氏本人ではなく、次男Mattの方だった。
「まだ私が桑田さんの担当になる前のことです。当時、彼はまだ小学生でしたけど、その頃から芸能界にすごく興味があって、最初に会ったときからテレビ業界についてすごく聞いてきたことを覚えています」
その後、Mattが成長していく中で、他の一般家庭と同じように“心配の種”があったというが、「Mattは子供の頃から、周りに何を言われようとも自分を貫く強さがありましたね」と田中氏は言う。「父親が有名人、プロ野球選手ということで、嫌な思いをしたことがあったかもしれませんが、それよりも楽しいこと、うれしいことに目を向けて生きている。父と子で性格は違いますけど、芯の強いところはすごくよく似ている」と、父と息子の共通点を分析する。