IDでもっと便利に新規取得

ログイン

五十嵐亮太が駆使した“クイック”投球術
「盗塁阻止から打者を幻惑する秘策へ」

アプリ限定

日米でリリーフ一筋21年、数多くの打者・走者と対戦した五十嵐
日米でリリーフ一筋21年、数多くの打者・走者と対戦した五十嵐【写真は共同】

 日米通算906試合に登板し、昨シーズンで21年間の現役生活に終止符を打った五十嵐亮太は、クイックモーションが非常に速いことでも知られている。クイックを本来の目的である「盗塁阻止」から、打者のタイミングを外し、幻惑させる「投球術」へと昇華させた球界屈指の鉄腕リリーバーが、クイックを語り尽くす。

福留孝介との会話でクイック開眼

転機はアメリカ時代の福留からの言葉だった(写真はヤンキース在籍時のもの)
転機はアメリカ時代の福留からの言葉だった(写真はヤンキース在籍時のもの)【写真は共同】

――五十嵐さんは現役時代、「クイックモーション」を盗塁阻止だけでなく、無走者の場面でもよく活用していました。“クイックの達人”だったという自負はありますか?


 そんなことはないですよ(笑)。正直に言えば、クイックは決して好きではありませんでした。確かにクイックモーションのタイムを測れば速い方でした。だけど、ボールや自分の体の使い方を上手くコントロールできたのかと問われれば、そんなことはなかったと思っています。


――そもそもクイックを好む投手は、一般的にいるのでしょうか?


 苦手な投手の方が多かったかな。プロ野球ではクイックで投球を開始した場合、捕手に到達するまでの時間が1.2秒以内を目安にしろと言われます。そのタイムだけを求めるならば、たぶんどの投手でも投げられるはずなんです。だけどピッチングはボールの質やトータルの部分で考えることが重要。そこが伴わなければ無意味になってしまいます。


――そんな五十嵐さんがクイックを駆使するようになったきっかけは?


 2010年にMLBに移籍してからですね。もともと最初にヤクルトでプレーをしていた頃はあまり興味を持っていなかったんです。(理由の)ひとつは、アメリカの場合はセットポジションでしっかり止まっているか否かという審判の判断が結構緩くて、それならばセットに入ってからさっさと投げる方がいいのではないかと思ったことがあります。


 そして、もうひとつ大きかったのが福留孝介さん(現中日)の言葉です。


 

田尻耕太郎
田尻耕太郎

 1978年8月18日生まれ。熊本県出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。2002年卒業と同時に、オフィシャル球団誌『月刊ホークス』の編集記者に。2004年8月独立。その後もホークスを中心に九州・福岡を拠点に活動し、『週刊ベースボール』(ベースボールマガジン社)『週刊現代』(講談社)『スポルティーバ』(集英社)などのメディア媒体に寄稿するほか、福岡ソフトバンクホークス・オフィシャルメディアともライター契約している。2011年に川崎宗則選手のホークス時代の軌跡をつづった『チェ スト〜Kawasaki Style Best』を出版。また、毎年1月には多くのプロ野球選手、ソフトボールの上野由岐子投手、格闘家、ゴルファーらが参加する自主トレのサポートをライフワークで行っている。

おすすめ記事(スポーツナビDo)

記事一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント