桐蔭学園のキープレーヤーは伏兵の6番? 元日本代表による「花園」準決勝展望

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 全国高校ラグビー大会は3日、花園ラグビー場で準々決勝が行われ、ベスト4が出そろった。ハイレベルな攻防が予想される京都成章vs.東福岡、大阪朝鮮vs.桐蔭学園の勝敗を分けるポイントはどこにあるのか? ラグビー日本代表として活躍した藤井淳氏(東芝)に話を聞いた。

大阪朝鮮vs.桐蔭学園

昨季の決勝戦の再現となったカードは、桐蔭学園が御所実に完勝した 【写真は共同】

 連覇を狙う桐蔭学園は準々決勝で御所実に50-7と完勝。この試合でも序盤はボールの保持を徹底し、前半の途中からキックをうまく使うなど対応力の高さが光ります。攻守において冷静でクレバーに戦いながら体も張ることができるので相手から見たらやっかいなチームですね。
 個人の能力も高く、HO中山大暉選手、LO青木恵斗選手、No.8佐藤健次選手の攻撃力に驚かされました。

 その中で私が注目したのはFL粟飯原(あいはら)謙選手です。スターぞろいのFW陣の中では地味かもしれませんが、タックルで上半身に入るか、下半身に入るかの使い分けができていて、タックル後にすぐ立って次のプレーに移るスピードも非常に速い。ひとつのプレーで終わらず、次のプレー、次のプレーとチームのためになる動きを続け、プレーへの嗅覚もあるので特にディフェンスにおいて重要な選手だと思います。
 準決勝、決勝と苦戦することもあるかもしれませんが、思い通りにいかない時こそ粟飯原選手のような存在がポイントになるのでは……と考えています。
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