“初代月間MVP”に輝いた富山のマブンガ 好調の秘訣、ファンへのお願いも!? 

大島和人

「そんなにある?」とよく聞かれるが本当の体重は…

通訳を兼任する山口祐希選手と笑顔でインタビューに答えてくれた 【画像:スポーツナビ】

――2019-20シーズンは新型コロナウイルスの影響で3月に打ち切りとなりました。オフの期間が伸びただけでなく、練習環境の悪化もありました。マブンガ選手への影響はどうでしたか?

 かなり影響は大きかったですね。アメリカに戻ってから2カ月間は何もできなくて、体重も増えてしまいました。あとアメリカに帰ったときも、日本に戻ってきたときも、2週間の隔離期間がありましたから、そこは少し大変でした。

 アメリカに帰って最初は自宅のガレージでボールを突いたり、簡単な練習をしていました。ただコートを持っている知人、ウエイトトレーニングのできる場所を持っている友達がいたので、少し状況が良くなってからは週に5回程度はバスケットをして、ウエイトトレーニングもできるようになりました。

 シーホース三河にいるシェーン・ウィティングトンとはすごく仲が良くて、彼とワークアウトをやっていました。最終的にはしっかりと開幕に向けてフォーカスできる夏になったと思います。

 そういえば今の体重は107キロくらいですが、練習を再開した頃は127キロまで増えていたんですよ。そこからワークアウトをして、ベストの体重に戻りました。

――リーグの登録は116キロですが、以前Twitterで「そんな重くない」と力説されていましたね(笑)

 116キロは自分がルーキーのときの数字で、その後はそこまで行っていません。いろいろな選手が「そんなにあるのか?」と言ってくるけど……違います!
――何回も聞かれた質問だと思いますが、富山グラウジーズへの移籍を決めた理由はなんですか?

 Oh!ハマグチ(※浜口炎ヘッドコーチ/マブンガとともに京都ハンナリーズから富山へ移籍)

――富山のブースターについてはどのような印象ですか?

 かなり熱いブースターですね。富山に加入すると皆さんに情報が出たとき、とても歓迎してくれる気持ちが私に届きました。試合のサポートも素晴らしいし、1試合目のときには京都までたくさん来てくれて驚きました。SNS上でもアクティブで、われわれのブースターは本当にありがたい存在です。

――マブンガ選手はB.LEAGUEが発足する直前の2015-16シーズンに来日して、既に6シーズン目を迎えています。日本バスケもマブンガ選手も進化をしていると思いますが、そこはどうですか?

 本当にリーグが毎年、着実に成長していることを強く感じています。自分も最初に滋賀にいたときと同じレベルでプレーしていたら、今ここに生き残れていないはずです。お客さんも少しずつ増えていますし、日本人選手のレベルも上がっている。もらえる給料が増えて、外国籍選手のレベルも上がっている。それは素晴らしいことだし、しっかりワークアウトに取り組まないとその成長についていけないでしょう。「次の年にいいプレーヤーが入ってくる」と聞いたら「また頑張らなければ」と思うし、レベルアップが自分のモチベーションになっています。

――富山はBリーグ発足から昨シーズンまでずっと中地区でした。しかし2020-21シーズンのB1は新型コロナの影響で20チームに増えて2地区制になり、富山は強豪のそろう東地区に入っています。それをどう感じていますか?

 東地区で戦うことは、すごくやりがいのあるチャレンジだと思っています。願いがかなうなら西地区にいたかったですけど(笑)

 東と西の差は、皆さんも感じているのではないでしょうか。(西地区の)琉球ゴールデンキングスは素晴らしいチームですけれど、東にはそういうレベルが5、6チームありますね。

オールスターの投票を忘れないで、と茶目っ気たっぷりに答えたマブンガ 【画像:スポーツナビ】

――最後にBリーグのファンへメッセージをお願いします。

 まずすべての皆さんに感謝を伝えたい。ファンの素晴らしいサポートがあるからこそ、リーグのレベルも上がってきていると思います。日本のバスケットボールの未来は明るいと感じています。このまま皆さんがサポートし続けてくれて、われわれが努力を続ければ、もっといいリーグになると確信しています。

 あとアプリをダウンロードして、毎日必ずマブンガにオールスター(1月16日に開催されるB.LEAGUE ALL-STAR GAME 2021 IN MITO)の投票をする。それを忘れないでください(笑)

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著者プロフィール

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都北区に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。取材対象はバスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、ハンドボールと幅広い。2021年1月『B.LEAGUE誕生 日本スポーツビジネス秘史』を上梓。

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