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B1西地区展望 東地区に対抗できる琉球
昇格組の信州はB1でも競争力のある陣容に
昨季最終戦となった横浜戦で45得点と大暴れした三河の金丸晃輔。負け越して終わったチームが上位に食い込むには彼の活躍が必須だ
昨季最終戦となった横浜戦で45得点と大暴れした三河の金丸晃輔。負け越して終わったチームが上位に食い込むには彼の活躍が必須だ【(C)B.LEAGUE】

シーホース三河

 三河は中地区2位ながら、18勝23敗と負け越して19-20シーズンを追えた。JBL、NBL時代からリーグの覇権に絡んできた名門だが、切り替えに苦労している。鈴木貴美一HCは契約を更新し、アイシン時代から数えて今季が26年目だ。


 チームの黄金時代を築いた桜木ジェイアールは昨季限りで引退。チームにとって大きな区切りとなる出来事だった。


 一方で3季連続のB1得点王に輝いたダバンテ・ガードナー、日本人No.1シューター金丸晃輔ら主力は残留。38歳のベテランPG柏木真介の復帰も大きい。柏木にはそのプレーだけでなく、熊谷航や長野誠史といった若手PGの「お手本」という意味合いがあるだろう。


 ドライブの得意な26歳のSG/SF高橋耕陽や、22歳ながらW杯に日本代表として出場したC/PFシェーファーなど、セカンドユニットで頼りになりそうな人材も加わった。


 ガードナー以外の外国籍選手は未知数だが、鈴木HCは“GM的手腕”も兼ね備える採用の名人。22年竣工予定の安城市の新アリーナへ移転に向け、第二期黄金時代へのスタートを切りたい。


名古屋ダイヤモンドドルフィンズ

 名古屋Dも、昨季は17勝24敗と期待を大きく裏切った。今季は主力を残しつつ。齋藤拓実、狩野祐介と滋賀レイクスターズの主力ガード陣を迎え入れた。


 昨季の齋藤は1試合平均13.0得点、5.4アシストを記録。3ポイントシュートの成功率も40%を超えた。アルバルク東京では出番に恵まれなかったが、滋賀ではブレークに成功。25歳と若く、Bリーグの次代を担う存在でもある。


 外国籍選手もジャスティン・バーレルが残り、新加入の二人もジェフ・エアーズ、レオ・ライオンズとB1に適応済み。張本天傑、B1屈指のシューター安藤周人と日本代表も複数おり、チャンピオンシップ進出はノルマに近い。


 また今季は富山グラウジーズなどでHC経験を持つドナルド・ベックがアドバイザーに就任している。67歳ながらエネルギッシュで、キャリア豊富な彼の指導力もチームの助けとなるはずだ。


島根スサノオマジック

 島根は11勝30敗で19-20シーズンを終えた。鈴木裕紀HCのパワハラ問題など混乱があった中で、健闘した結果とも言い得る。昨季から新オーナーにバンダイナムコが入り、コロナ下でも経営的な不安もない。


 外国籍選手が入れ替わり、佐藤公威、相馬卓弥らも移籍している。一方で新加入を見ると帰化選手のウィリアムス・ニカは、チームのアドバンテージとなりうる存在。SG橋本尚明、SF白濱僚祐らも計算が立つメンバーだ。


 またサンロッカーズ渋谷から加わった杉浦佑成は、早くから将来を嘱望されていた196センチの大型SF。主力を任される環境で、脱皮に期待したい。

三遠ネオフェニックス

 三遠は5勝36敗と苦しみ、B1残留プレーオフの中止に救われたチーム。日本代表のC太田敦也ら人材はいるが、かみ合わなかった。昨季は福岡第一高校在学中ながら特別指定で加入したPG河村勇輝(現東海大)が大活躍を見せ、チケットが連日完売する明るいニュースもあった。


 今季はブラニスラフ・ヴィセンティッチ新HCが就任し、河内修斗前HCがトップアシスタントコーチとして支える体制となった。新HCとネナド・ミリェノヴィッチ、ステヴァン・イェロヴァツの2選手はいずれもセルビアの出身。セルビアは19年の世界選手権では5位に入ったバスケ大国だ。


 アジアのバスケ界にとってのビッグニュースが、フィリピン代表サーディ・ラベナの加入。189センチ・97キロのSGで、大学生ながらワールドカップ予選でプレーもしていた。フィリピンはバスケ的に見れば日本の「格上」で、そこの代表となればレベルは間違いない。驚異的な身体能力、創造性はBリーグにセンセーションを巻き起こす可能性がある。なお「アジア特別枠」での契約で、他の外国籍選手とは別枠となる。


 ただし問題は新型コロナ問題に入国の遅れ。新HC、ラベナも含めた新規契約の外国籍選手も合流を急いでいるようだが、開幕からしばらくは「お預け」だ。新加入選手の「穴」については、他チームと同様に短期契約の選手でしのぐことになる。

侮れない昇格組の信州と広島

サラリーマンからプロに転身し、32歳にして初めての1部挑戦となる信州の西山達哉。B2での4シーズン中3シーズンで2桁得点を記録するなど、得点力のあるPGに注目だ
サラリーマンからプロに転身し、32歳にして初めての1部挑戦となる信州の西山達哉。B2での4シーズン中3シーズンで2桁得点を記録するなど、得点力のあるPGに注目だ【(C)B.LEAGUE】

 B2からB1に昇格した2チームは、いずれも西地区に入った。19-20シーズンのB2は信州ブレイブウォリアーズ、広島ドラゴンフライズがいずれも40勝7敗でレギュラーシーズンを終えている。直接対決の得失点差で、信州が上回った。


信州ブレイブウォリアーズ

 信州は勝久マイケルHCとCウェイン・マーシャル、PFアンソニー・マクヘンリーの両インサイドに注目。マーシャル、マクヘンリーはいずれもベテランで、日本でのキャリアも豊富。十分に計算できるユニットだ。


 攻撃はPGとインサイドの連携からギャップを作り、ウイングを生かすオーソドックスなスタイル。守備も含めた戦術の徹底はチームの強みだ。


 PGは西山達哉、新加入の山本エドワードといずれもピック&ロールから3ポイントシュートを沈められるタイプ。SGの栗原ルイス、大崎裕太も含めて優れたシューターがそろっている。


 B1昇格を受けて今季は千葉ジェッツの主将も務めた小野龍猛、アジア特別枠で加入した韓国の逸材ヤン・ジェミンとSFに楽しみな人材が加わった。長野県出身で守備力の高い三ツ井利也も含めて、B1でも競争力のある陣容だ。


広島ドラゴンフライズ

 広島はB2のMVPに輝いたグレゴリー・エチェニケ、ジャマリ・トレイラー、トーマス・ケネディと強力外国籍トリオを残した。


 朝山正悟はJBL、NBL時代から有力チームを渡り歩いた39歳のウイングプレイヤー(SG/SF)で、18-19シーズンにはアソシエイトコーチとして実質的にチームの指揮も執っていたキャリアの持ち主。過去4季のうち3季は40%以上の3ポイントシュート成功率を記録し、昨季は1試合平均13.3ポイントを記録している。


 PGはアメリカ留学を経て横浜ビー・コルセアーズで活躍した田渡凌が加入。古野拓巳もB2ではずば抜けた能力を見せていた実力者で、岡本飛竜も含めて強力なユニットとなる。


 新加入の目玉はアイザイア・マーフィー。日本国籍で「榎本新作」の登録名でU-19選手権に出場。八村塁やシェーファーらとともに歴代最高の10位入賞に貢献した。NCAAを経て、プロのキャリアを広島でスタートさせることになった。196センチのコンボガードで、将来の日本代表を背負う逸材だ。

大島和人
大島和人

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都町田市に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。バスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、バレーなどの現場にも小まめに足を運び、試合観戦数は毎年300試合を超える。日本を実はサッカーだけでなくバスケ強国であるスペイン、バレー王国・ブラジルのような球技大国にすることが一生の夢で、“球技ライター”を自称している。

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