- 平尾類
- 2020年8月12日(水) 10:30
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8月10日に高校野球の交流試合が始まったが、甲子園の実況と言えば、小野塚康之アナを思い浮かべるファンが多いのではないか。NHKのアナウンサーとして長く中継に携わり、同局を離れた現在も高校野球に対する熱い思いを持ち続けている。今回のインタビューでも、その一言一言に高校野球への愛情がにじみ出ていた。
短い夏に高校生が放つ一瞬の光
小野塚康之アナウンサー(63)はNHKで実況に40年以上携わり、高校野球実況の第一人者として知られる。昨年3月に退局し、現在はフリーで活動している。高校野球への熱い思いはいつまでも変わらない。
「甲子園が家から見える」を条件に自宅を購入して10年が経つ。だが、今年は新型コロナウイルスの影響で、戦後初めて高校野球の春の選抜大会と夏の選手権大会が中止となった。当たり前の日常が訪れない――小野塚アナにグラウンドで戦う機会を奪われた高校生への思い、過去の高校野球の名勝負、最も印象に残っている高校生プレーヤー、実況に対する信念について語ってもらった。
「僕にとって野球は風物詩でもないし、スポーツでもないし、文化じゃない。生活そのものです。今年は高校野球がまったく開催されなかったので、体調がしばらくおかしかった。急に家族の1人がいなくなった感じですね。
甲子園に近い場所に住んでいるので、近所の人たちも高校野球が開催される時期になると『そろそろ始まりますね』と話すのですが、今年はそういう会話もなくなってしまった。必勝祈願で有名な素盞嗚(すさのお)神社を訪れる選手たちの姿も見られない。僕でさえこれだけ大きなショックを受けている。野球ができない高校生の心中は察するに余りあるものがあります」
小野塚アナは「野球に携わりたい」という理由で1980年にNHKに入局。初任地の鳥取を皮切りに金沢、札幌、大阪、東京、福岡、広島、神戸と渡り歩き、スポーツ中継の実況を長年務めてきた。高校野球の実況は地方大会、甲子園を合わせて700試合を超える。実況していて強く印象に残っている試合を聞くと、最初に挙げたのは甲子園の試合でなく、地方大会の決勝戦だった。
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