リヴァプール優勝の立役者 歴史に名を刻んだ偉大な主将ヘンダーソン
FWAの年間最優秀選手賞に選出
結果、元イングランド代表であり、チームのOBでもあるピーター・クラウチ氏も自身のTwitterで、「ヘンダーソンが入団した時は『リバプールに加入できて幸運だ』と彼は感じていたようだけど、今は違う。ヘンダーソンが加入してくれたことは、リバプールにとって幸運なことだったね」と英国人らしいユーモアを交えて称賛している。
チームに欠かせない選手へと成長
優勝セレモニーでは遠慮がちに見守っていた南野拓実に声を掛け、トロフィーを掲げるよう促す場面があった 【Getty Images】
そしてスティーブン・ジェラードが退団した2015年からは、後任として主将に任命されることになる。偉大な先輩の後を務めるという重圧と戦う中で、キャプテンとしての自覚が芽生え、精神的にもタフに成長を重ねる中で現在のチームを束ねる存在へと変貌したのである。そのジェラードは、昨年リヴァプール がCLを制覇した際『The Times』の寄稿記事にて「ジョーダンのことを誇りに思う。プレッシャーに晒される中、彼がどれほどのハードワークをしてきたかを私は知っているからね」とヘンダーソンの主将としての姿勢を賞賛している。
加入当初は21歳と若手だったヘンダーソンも今年30歳を迎え、キャリアの最盛期を過ごしている。長年抱えるかかとの怪我と向き合いながらも、キャプテンとしてピッチに立ち続けチームを優勝に導いた姿はまさに「YNWA(You’ll Never Walk Alone)」の精神を体現していたと言えるのではないだろうか。
優勝セレモニーでは遠慮がちに見守っていた南野拓実に声を掛け、トロフィーを掲げるよう促す場面が日本で話題になっていたが、これも実にヘンダーソンらしい気遣いだ。このワンシーンからも彼がどのような人間であり、いかに優れたリーダーであるかが垣間見られる。リヴァプールに全てを捧げ、昨年のCL制覇に続きプレミア初優勝という偉業を成し遂げた主将ヘンダーソンを改めて称えたい。