国際大会で打てる者とそうでない者の差 アメリカ戦・勝負を分けたポイント
「圧倒的な力と差を感じました」
国際大会の壁に当たる打者も多い中で、浅村は3本のタイムリーを放ち、気を吐いた 【写真は共同】
得点は3対4で、ヒット数は7本と11本。数字にすればわずかな差だが、内容の違いは歴然だった。メジャーリーグ傘下のプロスペクト(有望株)もいるアメリカ打線が鋭いスイングで強い打球を飛ばしたのに対し、日本は相手投手の動くボールや強いボールにまたも苦しみ、力のない打球が多く見られた。
「圧倒的な力と差を感じました」
近藤健介(北海道日本ハム)がそう語れば、浅村栄斗(東北楽天)は「やっぱりさすがだなと思いました」とアメリカ打線を称えた後、こう続けている。
「(先発の)高橋礼(福岡ソフトバンク)はなかなか日本のバッターでも初見で打てるようなピッチャーではない。その中でどの球種に対してもしっかりスイングしていたので、レベルが高いなと思いました」
金子ヘッドが指摘する国際大会の壁
「ボールを追いかけるのか、しっかり自分のスタイルで打てているかの違いだけですね。しっかり打ちたいとなって(スイングが)小さくなっている人もいれば、全部(の球を)追いかけている人もいる。いろんな悪いパターンがあります」
日本は8回裏にまたしても浅村のレフト前タイムリーで1点差に迫ったものの、アメリカに逃げ切られて敗れている。
「数年前から同じ人じゃないですか。足を大きく上げるタイプ」
金子コーチがそう指摘したように、今大会も日本打線は国際試合の壁にぶち当たっている。
「足を上げているうちにボールが来ちゃう。それに気付いているだろうけど、日本のシーズンを長く送ってきた人が、急にここですり足にしろとはなかなかできない。その中でピッチャーに対して合うボールを選択していくしかないけど、それができるか、できないか。そこで何とか四球を選べる選手もいれば、1球でクソみたいな当たりが前に飛んでしまう選手もいる」