ご近所でのティア1対決と非日常の光景 サッカー脳で愉しむラグビーW杯(9月29日)
スタンドを盛り上げた絶妙な選曲、そして突然の照明トラブル
会場を出て帰路につく間も、あちこちで海外からの客人に出くわす。まさにW杯ならではの光景である 【宇都宮徹壱】
一方で残念だったのは、試合終了5分前に会場の半分の照明が消えてしまったこと(結局、試合終了後も薄暗いままだった)。幸い半分が持ちこたえたので、大事故とはならなかったものの、ぜひとも原因究明と再発防止に努めてほしいところだ。それでも、サッカーファンにとっての「味スタ」が、ラグビーW杯の東京会場として立派に機能していることについては、近隣に暮らす都民として誇らしい限り。そして何より、こんなにご近所で最高峰のラグビーが楽しめることに感謝したい。
現場での取材を終えてから、20分ほど歩いて白糸台駅から西武多摩川線に乗車し、武蔵境駅まで戻る。いつも見慣れた駅の構内が、この日は黄金ジャージのオーストラリア人と赤いジャージのウェールズ人であふれかえっていた。日常の光景が非日常に切り替わる瞬間。これこそがW杯ならではの光景である。この次に東京スタジアムを訪れるのは、10月19日と20日の準々決勝。日本代表が予選プールを突破していれば、この界隈は再び赤白ジャージのファンで埋め尽くされるはずだ。その前に、プールAのライバルたちの動向を探るべく、明日はスコットランド対サモアが行われる神戸に向かうことにしたい。