鷹詞〜たかことば〜
リベンジのCSだ! 2年連続の逆転日本Sへ ソフトバンクの鍵はブルペンと“熱男”
「1対0」が多かった対楽天
2位でペナントレースの順位が確定したソフトバンク。まだ3連連続日本一の旅路へ、道が閉じたわけではない。逆転の日本シリーズ進出へ、楽天とのCSファーストステージに挑む 【写真は共同】
まずは10月5日に開幕する「2019 パーソル クライマックスシリーズ ファーストステージ」だ。対戦相手は東北楽天に決まった。今季レギュラーシーズンでの対戦成績は13勝12敗とほぼ互角。しかも、全25戦を振り返ると1点差ゲームが11度もあった。
今季のプロ野球公式戦全体の試合結果を調べ直すと、「1対0」のゲームは14試合あった。同一カードで3つというのはこのソフトバンク対楽天のみ。また、ソフトバンクは今カードを含めて5試合(3勝2敗)、楽天はさらに上回る6試合(2勝4敗)があった。
そして両チーム直接対決の「1対0」ゲームはソフトバンクの2勝1敗。工藤公康監督が常々掲げる「1点を確実に取って、無駄な失点を減らす」野球がいかに体現できるか。千賀滉大や高橋礼、復調により頼れる存在となったバンデンハークといった先発陣への期待はもちろんだが、守護神の森唯斗を中心にモイネロ、甲斐野央、高橋純平といったリリーフ陣につないで守りきるのがソフトバンクの必勝パターンだけに、ブルペンの出来がファーストステージのカギを握るのではなかろうか。
投手の注目は?
ルーキーながら65試合に登板した甲斐野。CS開幕までの期間で疲労を回復させたい 【写真は共同】
「気持ちの切り替えはできています」
周りの先輩たちからも気にかけてもらえる“いじられキャラ”で、そのサポートにも感謝をしているという。体力面の不安は、シーズン閉幕からCS開幕までの空白期間がプラスに働くはず。
リベンジ投球だ。
振り返れば、昨年のCSファーストステージでは涙のリベンジがあった。セットアッパーの加治屋蓮が第2戦の同点8回に北海道日本ハムの大田泰示、近藤健介に痛打を浴びて敗戦を喫した。だが、続く第3戦で同じような場面を任されると、再び大田、近藤と対峙(たいじ)して見事に抑え、ベンチに戻るときに堪えきれずに泣いたのだった。
一投一打が天国と地獄を左右する超短期決戦。それがCSだ。一瞬に心揺さぶられるシーンが生まれる戦いに、チームもファンも心を熱くする。