連載:川内優輝物語 -ゴールなきマラソンマン-

川内優輝物語 -ゴールなきマラソンマン- 第5話 最強市民ランナーの強さの根幹

栗原正夫
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今季、「市民ランナー」から「プロ」へと転向をした川内優輝。マラソンの原点から世界陸上、そしてその先へと続く彼の人生に迫ったノンフィクションストーリー。イラストは川内のバイブルともいえる漫画『マラソンマン』の井上正治が描き下ろし。

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市民ランナーが見せた「魂の走り」

「最後の日本代表と決めた世界陸上の選考レースで、なぜ自分だけがこんなひどい仕打ちを受けなければならないのだろう」

 レース序盤は、走りながらそんな思いが川内優輝の心の中でうごめいていた。ふくらはぎの故障に、足首のねんざ。悪いことに悪いことが重なった。

 その結果を一番信じられなかったのは本人かもしれない。最後の急な坂道を上り切り日本人トップで平和台陸上競技場に戻ってきたのは、緑のランニングシャツに黒のランニングパンツをまとった最強の市民ランナーだった――。
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著者プロフィール

1974年生まれ。大学卒業後、映像、ITメディアでスポーツにかかわり、フリーランスに。サッカーほか、国内外問わずスポーツ関連のインタビューやレポート記事を週刊誌、スポーツ誌、WEBなどに寄稿。サッカーW杯は98年から、欧州選手権は2000年から、夏季五輪は04年から、すべて現地観戦、取材。これまでに約60カ国を取材で訪問している

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