八村塁「米国との対戦が五輪につながる」 バスケW杯米国戦後 HC・選手コメント
八村塁は日本だけでなく「アジアも盛り上げていきたい」と語った 【写真:バスケットボールキング】
日本は試合開始早々、米国の洗礼を受けることになる。米国の圧力の強いディフェンスに思うようにシュートが打てない。反対にケンバ・ウォーカー、ドノバン・ミッチェル、ハリソン・バーンズらに次々にシュートを決められ、いきなり0-13のビハインドを追う展開を余儀なくされる。開始4分40秒に渡邊がフリースローを2本決めるまで、日本は得点することもできなかった。
その後、米国は積極的にメンバーチェンジを繰り返し、フレッシュな状態のまま日本に襲い掛かった。第1クォーター(Q)では10名の選手がコートに立ち、そのうち9人が得点。23-9と大きくリードを保ち、完全に試合を掌握した。
第2Q、何とか反撃に出たい日本は篠山竜青がルーズボールにダイブするなど、体を張ったプレーで流れを引き込もうとする。篠山のプレーに会場のボルテージがアップする中、馬場雄大が得意のランニングプレーで米国のゴールに迫った。馬場はこのQだけで7得点をあげるが、馬場の連続得点に米国のグレッグ・ポポビッチヘッドコーチ(HC)は試合の流れを止めようとタイムアウトを請求した。
後半に入っても米国は決してプレーの強度を落とさない。第3Qには2-3のゾーンディフェンスを繰り出し、今後の大会に向けての準備もおろそかにしなかった。結局、米国は最終スコア98-45で勝利。第1次ラウンド3戦全勝で第2次ラウンドに駒を進めた。反対に日本は3連敗を喫し、17-32位決定ラウンドに回ることとなった。
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八村塁(ワシントン・ウィザーズ/米国)
できる限りのことをやって、できたこともあったと思います。反省点はディフェンスとリバウンドです。ここは改めて大事だなと感じました。
(馬場選手の活躍について)すごくうれしいです。僕の中学時代(富山市立奥田中)の先輩であり、このような試合で活躍することで、NBAなどのコーチたちも見ていたのですごく良いチャンスになったと思います。それはすごく良かったです。
(ここまでの大会の感想は)ディフェンスの部分で僕らがずっと強化してきた中で、アグレッシブなディフェンスができた部分はあったのではないかと思います。ただ、これまでの結果を見ても分かるように、アジアから出場しているチームは2次ラウンドに進めませんでした。これではアジアが現在の世界のバスケ界では通用しない、弱い地域になっていると言えます。僕らも日本を含めて、アジアのバスケを盛り上げていかなければなりません。
(来年に向けて)来年には東京五輪もあり、米国のような強いチームと対戦した経験がこれからつながっていくと思います。世界1位のチームがどれだけのものかを感じることができたのは良かったと思います。
その前に個人的にはNBAの開幕を楽しみにしていますので、しっかり準備をしたい。チームがどのようなバスケをするかはまだ分からないのですが、できるだけの力でやりたいと思います。
フリオ・ラマスHC
「まだ大会は終わったわけではない」とラマスHCは残り2戦に全力で立ち向かう 【写真:バスケットボールキング】
ドリームチーム(米国)は第1Qから本当に隙を与えなかった。反対にわれわれは自信がないプレーだったし、シュートも決まらなかったことで大差をつけられた。
米国は試合開始からプレッシャーをかけてきて、われわれは思い通りにプレーができなかった。それがフラストレーションとなり、最後まで思い通りにプレーができずに試合が終わったと言える。
いくら点差が広がろうともそれは関係なかったが、われわれのゲームができなかったことが、自分にとって課題でもあるし、一番痛い部分だった。
(馬場選手に対しての評価は)今日の馬場のプレー内容は評価できる。いろいろとトライして、怖さを持たずにゴールを目指してくれた。われわれのオフェンスの核になった。米国のプレー自体が走るプレーが多く、ゲームとしても早い展開になっていた。馬場はその流れにしっかり乗って、いいプレーをしてくれたと思う。
(今後に向けて)大会はこれで終わりではなく、われわれはこれから(17-32位決定ラウンドが行われる)東莞に向かうことになる。そこではより良い試合ができるように、準備をして勝利を目指してがんばりたい。
(取材協力:バスケットボールキング編集部)
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