「未来につながるところも見られた」 五十嵐圭がバスケW杯米国戦を解説

カワサキマサシ
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米国に敗れたものの、馬場や渡邊を中心に積極的に攻めていた日本 【写真:ロイター/アフロ】

 98-45。FIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)2019・1次リーグ第3戦の米国戦は、得点差以上に世界王者と今の日本の差を見せつけられた試合だった。スコアだけを見れば、惨敗かもしれない。しかし世界に目を向けた日本のバスケットボールの歴史は、始まったばかりである。

 この試合を観戦した五十嵐圭(新潟アルビレックスBB)も「得点差は開きましたが、日本がやるべきバスケットボールを、米国に対しても少しはできていた。日本バスケの未来につながるところも見られた」と言う。世界チャンピオンとの戦いから得るべきもの、そして残り2試合の順位決定戦では、なにを求めて戦うべきか。現役のプレーヤー目線で、五十嵐が解説する。

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またも思い知らされた「試合の入り」の重要性

──世界王者の壁は思った以上に高くて、分厚かった印象です。

 そうですね。試合の出だしから、完全に米国に主導権を握られてしまいました。日本もチャレンジする気持ちでスタートしたと思うんですけれど、それ以上に米国は前のトルコ戦が、接戦で延長までもつれ込む試合内容だったということもあって、集中力が高かった。シュートも確率良く決められるなど、つけ入る隙があまりなかった印象です。

──試合開始直後はなす術もなく13得点を奪われてと、嵐に巻き込まれたようでした。

 今日の試合は米国のファン・ブースターに、米国を見たくて会場に来られた中国のお客さんも多くいたでしょうから、独特の雰囲気があったと思います。そこに少し飲まれてしまったところもあるのではないでしょうか。

 ああいう展開になると、すぐに立て直すのは難しいんですよ。先日のトルコ戦もそうですし、今日の試合にも入りの重要性が表れてしまいました。主導権を握られてしまい、そのまま押し切られてしまう。そこは今後のために、学ぶべきところです。
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著者プロフィール

大阪府大阪市出身。1990年代から関西で出版社の編集部員と並行してフリーライターとして活動し、現在に至る。現在は関西のスポーツを中心に、取材・執筆活動を行う。

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