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日本代表、南アに“歴史的連勝”なるか
ラグビーW杯前、最後のテストマッチ

南アフリカ戦で鍵を握るプレーは…

多彩なキックで日本代表の攻撃をリードするSO田村優
多彩なキックで日本代表の攻撃をリードするSO田村優【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 日本代表は南アフリカ代表とどのように戦えばいいのか。ニュージーランド代表、オーストラリア代表、アルゼンチン代表と対戦した「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」で、南アフリカ代表は11トライを挙げた。そのうちラインアウトを起点としたトライが5つ、スクラムからが2つ。やはりセットプレーを中心としたラグビーから相手を崩している。


 それを裏付けるように、南アフリカ代表の3試合合計のボールキャリー数は4チーム中、一番少ない308回で、ランメーター(1807m)、パス(326回)も同様に一番少なかった。また特筆すべきは97得点中、38得点と実に40%の得点を、後半20分以降の20分間に挙げていることだ。ゆっくりとした展開に持っていき、集中力もフィジカル、体力も残っているラスト20分で、確実に得点を重ねて勝利していることがわかる。


 身長2m超えが2人、体重も120kg前後の選手が6人と大きくて重いFWを擁するチームだけに、日本代表はタッチに出さないキックでボールインプレーをなるべく増やし、セットプレーを減らしたい。また、キックをうまく使って手数をかけずにトライを重ねたい。また相手のFWをキックで背走させることで、フィットネスや集中力を奪い、後半20分以降の得点も抑えたいところだ。


 つまり、SH、SOからのキックの質、使い方が鍵を握ると言えよう。また前半に20点差をつけられるような展開も避けて、試合に勝つ流れに持っていきたい。大きなFWだけでなくBKにも速い選手が多いため、W杯を見据えて、日本代表がPNCで培ってきたディフェンス力も問われる試合となろう。

38歳で驚異の数字を残す日本代表LOトンプソン

38歳になった今も激しいプレーで貢献する日本代表トンプソン ルーク
38歳になった今も激しいプレーで貢献する日本代表トンプソン ルーク【写真:アフロ】

 最後に、南アフリカ代表戦でも活躍が期待できる、日本代表選手のデータを紹介したい。それは日本代表FWとして、初めて4度目のW杯メンバーとなった38歳の大ベテラン、LOトンプソン ルークだ。


 自称「おじいちゃん」のトンプソンはフィジー代表戦、トンガ代表戦で交替せずに80分間プレーした。フィジー代表戦ではボールキャリーの回数は17回、ラックに関わった回数は26回、クリーンアウト(ラックで相手をはがす)の回数も11回で、すべてチームトップの数字だ。


 またトンガ代表戦ではタックル回数は15回で、成功率はなんと100%。さらにラックに関わった回数は22回、クリーンアウトした回数は13回で、こちらもフィジー代表戦同様に、チームトップの数字だった。地上戦だけでなく、196cmの長身でラインアウトでも中心選手である「リアルロック」はすっかりチームになくてはならない選手となった。


 南アフリカ代表戦だけでなく、W杯でも愛称「トモさん」のプレーを見られることが今から楽しみでならない。

斉藤健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。 学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「世界最強のゴールキーパー論」(出版芸術社)、「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)など著書多数。最新刊は「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版/2017年11月刊)。

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