渡邊雄太「まだやれることがある」 バスケW杯チェコ戦後 HC・選手コメント
渡邊雄太のドライブなどでチェコを翻弄(ほんろう)し、第1Qで一時は逆転に成功した日本 【写真:松尾/アフロスポーツ】
第1クォーター(Q)、日本は八村塁のフリースローで先制したが、チェコはその後、7連続ポイントをあげてペースをつかんだと思われた。しかし、この日の日本はディフェンスから立て直した。それに呼応して、渡邊雄太のドライブ、田中大貴の3ポイントで逆転に成功。その後は一進一退の展開となった。
試合が動いたのは第2Q。日本が身長2メートルを超すポイントガードのトーマス・サトランスキーのドライブを警戒してディフェンスが収縮するところを突き、チェコのシューター、ブレーク・シルプとヤロミール・ボハーチックが躍動。シルプが3本、ボハーチックが2本の3ポイントを次々と決め、リードを広げる。前半は40-45と日本の5点ビハインドで折り返す。
第3Q、追い上げを図りたい日本だが、後手に回った展開をなかなかイーブンに戻せない。このQで後半2度目のタイムアウトを取った日本は、その後2-3のゾーンディフェンスを敷いて、局面の打開を図ろうとする。それでもチェコは、高さを生かしたブロックショットで日本にリードをつかませない。攻めてもサトランスキーを中心に確実に加点し、最終スコア89-76で勝利。今大会、初白星を挙げた。反対に2敗目を喫した日本は2次ラウンド進出が非常に厳しくなった。
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渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ/米国)
「個人的にはもっとやれたと思います」と反省の弁を述べた渡邊雄太 【写真:バスケットボールキング】
チェコの方が試合を通じてしっかりとプレーをしていましたし、日本が詰められそうな場面でそれに対応してきて反撃の芽を摘まれてしまいました。個人的には、もっともっとやれたと思っています。今日はうまくできませんでした。
簡単に勝てるわけではないことは、W杯に来る前から分かっていました。当然勝ちにこだわって準備してきましたが、こうなる(2連敗)可能性も当然ありました。それでも明後日には米国戦が控えています。チームとしてまだやれることがあると思うので、今日の敗戦をしっかり次のゲームに生かしていきたいと思います。
米国には、一人ひとりが全力で、100パーセントの力を出さなければ勝てるようなチームではありませんし、まともなゲームになると思えないので、全員で力を出し切りたいです。まだまだW杯は続くので、ここからも成長していきたいと思います。
フリオ・ラマスヘッドコーチ
ラマスHCは「改善点もあるが今日のオフェンスは良かった」と語った 【写真:バスケットボールキング】
今日の試合はチェコと戦ったが、勝つまでには至らなかった。勝つチャンスはたくさんあったと思う。今日のオフェンスは良かったが、さらにチャンスを作るためにも改善すべき点はある。W杯で勝つには、もっとディフェンスを向上しなければならない。
W杯で1勝でも挙げるためには、89点の失点は多すぎるし、そこは抑えなければならない。課題として改善すべき点は、ディフェンスでのリーガルコンタクトとボックスアウトのコンタクトの部分と言える。
この試合、田中を先発で起用したのは、相手のポイントガード(PG)が2メートルを超える身長だったので、それに対応できるようにするためだ。シューティングガード(SG)も2メートルクラスであり、馬場雄大にPGのサトランスキーをマークさせ、大貴にはSGをマッチアップさせた。今後も大貴はPGとして成長すると信じている。世界レベルと戦うためには、大きなガードに対応できるように、彼の身長があればできると思う。
(取材協力:バスケットボールキング)
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