指揮官が語るU-18侍ジャパンへの手応え 国際大会は「そうそう打てない中で…」

沢井史

稲葉監督から授けられた“1”の大事さ

トップチームの稲葉監督からは「“1”の大切さ」を伝授された 【Getty Images】

 27日は侍ジャパントップチームの稲葉篤紀監督が激励に訪れた。その際に受け取った言葉を永田監督は正面から受け止めている。

「(稲葉監督は)“1”が大事だと言っておられました。初戦、初回が大事。それは(選手に)ずっと言い続けています。(初戦の相手の)スペインは情報がまったくないのですが……。初戦はやはり警戒しますね」

 そしてオープニングラウンド3戦目には、ここまで連覇中のアメリカと対戦。選手起用には慎重な姿勢を見せる。

「アメリカは毎年力強い。こちらとしては、どんな風に(選手を)起用できるかによって戦い方が変わる。3戦目なので、選手の状況や体調も見ますが、(バットが)よく振れているかも見ながら起用したい。ピッチャーは球数制限がありますからね。ただ、大会中に故障者も出てきます。今回は理学療法士さん2人だけではなく整形外科の先生も帯同するので、よく相談して決めたいです」

「20人が全員主役」

 10日間で最大9試合を戦う過密日程の中で、起用法は大きなポイントだ。

 永田監督はミーティングのたびに「20人が全員主役」と語ってきた。試合展開によっては投手起用が厳しい展開から、しかも1イニングのみになる場合もある。壮行試合でピンチから登板した林優樹(近江)がまさにそうだった。相手との適性も見つつ、首脳陣で綿密に情報を交換しながらじっくりタイミングを見極める。

 決勝ラウンドに進めば宿敵・韓国との対戦も待っているが、「とにかく頑張るだけです。相手どうこうまでは考えていないです」と指揮官は特別な意識は持っていない。それでも昨年、日本は決勝ラウンドで韓国と台湾に敗れた悔しさがある。

「技術振興委員の方やプロジェクトチームの方に支えていただき、考えて選ばれた20人を大事に扱って、ケガのないよう一生懸命やっていきたいと思います」

全国10万人超の球児を代表して

「全国の10万人以上の高校球児を代表して来ているのですから、そういう意思を胸にやってほしい」。指揮官は代表の選手たちに期待を寄せる 【Getty Images】

 昨年は根尾昂(大阪桐蔭〜中日)や藤原恭大(大阪桐蔭〜千葉ロッテ)、吉田輝星(金足農〜北海道日本ハム)など注目選手が多く、かなり高い期待を背負ったが、今年も佐々木朗希(大船渡)を筆頭に脚光を浴びる選手がおり、“今度こそは”と熱い視線が注がれている。

 プレッシャーは当然あるが、「日の丸を背負う以上はプレッシャーを感じてもらわないといけない。壮行試合のセレモニーで坂下(翔馬)も言っていましたが、全国の10万人以上の高校球児を代表して来ているのですから、そういう意思を胸にやってほしい。彼らならやってくれると思います。そんな中で日本の野球、マナーも重視して全力プレーをしてほしいです」。

 まずは悔いのない、精いっぱいのプレーを。その先にある栄光をつかみ取るために、異国の地でプレーボールを待つ。

2/2ページ

著者プロフィール

大阪市在住。『報知高校野球』をはじめ『ホームラン』『ベースボールマガジン』などに寄稿。西日本、北信越を中心に取材活動を続けている。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント