履正社か、星稜か 101回目の決勝を占う 強力打線vs.エース奥川がドラマを生む

楊順行

センバツ初戦→夏決勝はわずか2例目

センバツ、6月の練習試合ではいずれも星稜が勝利。二度あることは三度あるのか、それとも履正社が三度目の正直を果たすのか 【写真は共同】

 6月に行われた両者の練習試合では、星稜が4対3で勝利した。奥川は6回4安打9三振、1失点の好投を見せているが、2カ月以上が経過したいま、奥川の言葉を借りれば両者とも「まったく別のチーム」になっているはず。

 果たして星稜の返り討ちか、履正社のリベンジか……。

 冒頭の知人によると、過去6回あったセンバツの再戦のうち、センバツ初戦で当たった両校が、その夏の決勝にたどり着いたのはわずか2回。戦後は1963年、下関商(山口)と明星の例があるだけだ。センバツで明星に快勝した下関商は、その大会でそのまま優勝。逆に夏の決勝は、明星がリベンジして優勝している。

 あ、いま気がついた。明星は履正社と同じ、大阪のチームというのが示唆的じゃないか。いやいや、もし奥川が自責0を続けて優勝すれば、71年に優勝した桐蔭学園(神奈川)の大塚喜代美以来、夏は48年ぶりの快挙となる。

 いずれにしても、どちらが勝っても初優勝。星稜が勝てば、夏の大会では北陸勢初となる。さあ、明日の決勝は午後2時プレーボール予定である。

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著者プロフィール

1960年、新潟県生まれ。82年、ベースボール・マガジン社に入社し、野球、相撲、バドミントン専門誌の編集に携わる。87年からフリーとして野球、サッカー、バレーボール、バドミントンなどの原稿を執筆。高校野球の春夏の甲子園取材は、2019年夏で57回を数える。

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