プレミア「ビッグ6」の“勝ち組”は? 英国人記者が厳しくジャッジ
それまでほとんど動きのなかったアーセナルが、8月に入って立て続けに大きな取引を成立させた。移籍期限最終日には、ライバルのチェルシーからD・ルイスを引き抜いて驚きを提供 【Getty Images】
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マンチェスター・シティ 現地ジャーナリストの採点:70点
右SBはダニーロを整理できたうえに、“本命”カンセロ(写真)を手中に。多額の出費を伴ったが、ユーベとの粘り強い交渉の末にトレードを実現した 【Getty Images】
最大の補強ポイントだったアンカーには、アトレティコ・マドリーからロドリを獲得。一昨年から続いていたフェルナンジーニョ(34歳)の後釜探しが、これでようやく決着を見た。
ロドリは現在23歳。クラブ史上最高額の6300万ポンド(約80億円)で迎えたスペイン代表は、“ブスケッツ2世”との呼び声高く、ジョゼップ・グアルディオラ監督が理想とするアンカー像に近い。これまでジョルジーニョ(チェルシー)、フレンキー・デ・ヨング(今夏にアヤックスからバルセロナに移籍)などターゲットをことごとく取り逃がしてきたが、回り道をしたかいがあったかもしれない。
右サイドバック(SB)の強化も、ほぼ目論見どおりの形で実現した。同じポジションのダニーロ(+金銭)とのトレードで、ユベントスから人気銘柄のジョアン・カンセロをゲットしたのだ。
3つの強化ポイントの中で、唯一補強がかなわなかったのがセンターバック(CB)だ。バンサン・コンパニがプレーヤーマネジャーとして古巣アンデルレヒトに戻り、グアルディオラ監督はその代役を欲していた。しかし、狙っていたハリー・マグワイアはレスターの要求額が高すぎ、クラブは手を引かざるをえなかった(マグワイアは7830万ポンド=約99億4400万円でマンチェスター・ユナイテッドへ)。8月4日のコミュニティシールド(国内スーパーカップ)でレロイ・ザネが重傷を負った前線とともに、CBには一抹の不安が残る。
近年のシティは以前に比べて、移籍マーケットでうまく利益を出している。今夏もファビアン・デルフやドウグラス・ルイス、マヌ・ガルシアらを適正額で換金。余剰人員の整理にも成功した。
移籍期限ギリギリにガンバ大阪から加入した食野亮太郎は、今年1月に契約した板倉滉(入団して即フローニンゲンへレンタル)と同じように、まずは他のクラブで武者修行か。
【2019年夏の主な移籍】
●加入
ロドリ(MF/スペイン代表) ← アトレティコ・マドリー
ジョアン・カンセロ(DF/ポルトガル代表) ← ユベントス
アンヘリーニョ(DF/スペインU-21代表) ← PSV
食野亮太郎(FW/日本) ← ガンバ大阪
●退団
ダニーロ(DF/ブラジル代表) → ユベントス
バンサン・コンパニ(DF/ベルギー代表) → アンデルレヒト
ファビアン・デルフ(MF/イングランド代表) → エバートン
ドウグラス・ルイス(MF/ブラジルU-23代表)* → アストン・ビラ
マヌ・ガルシア(MF/スペイン)* → スポルティング・ヒホン
※情報は2019年8月12日現在。*=昨季は他のクラブにレンタル
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