元ソフトBの李ボム浩が現役引退 日韓で親しまれた「花のイケメン満塁男」
20年にわたる李ボム浩の現役生活。それを語る上で欠かせないキーワードが4つある。
1:「イケメン」
李ボム浩の引退セレモニーを伝える大型ビジョン。彼の周りには常に花が施された 【写真:ストライク・ゾーン】
「僕らはボムちゃんを岩尾さん(望、フットボールアワー)に似ているということで“ブサイク”と呼んでいじっていました。僕はどちらかというと外国人選手とはあまり話せなくて苦手だったんですが、ボムちゃんはどんどん近寄ってきてくれるのでうれしかったです」
こう当時を懐かしむのは、ソフトバンク、横浜DeNAで外野手としてプレーし、引退後は故郷・宮崎の果実や野菜の販売等を行っている井手正太郎氏(株式会社ニーロク代表取締役)だ。
李ボム浩の元同僚、井手正太郎氏。故郷宮崎のマンゴーなどの特産物をネットショップなどで販売する事業を行っている 【写真:ストライク・ゾーン】
「WBCでの活躍を見ていてすごいスターが来ると構えていたんですが、これまで一緒にプレーした数多くの外国人選手の中でも、一番と言ってもいいくらいフレンドリーでした」
ソフトバンクで李ボム浩(右)は松田宣浩、ホセ・オーティズとの争いでポジションをつかむことは出来なかった 【写真:ストライク・ゾーン】
「僕の野球人生は日本に行く前とその後で分けられる。日本では選手たちが持つ野球への情熱を感じたし、韓国に帰ってからはその経験を生かして、選手生活を送れたと思う」
日本で「イケメン」と呼ばれることはなかったが、「ナイスガイ」であることは間違いなかった。
2:「花ボムホ」
ファン、そしてマスコットも花をモチーフにしたアイテムを手にし、李ボム浩を送った 【写真:ストライク・ゾーン】
このニックネームが広まった当初は、李ボム浩の打席で中継局が花飾りのフレームを画面に表示するなど、悪ふざけの印象もあったが、次第にこの唯一無二の呼び名は定着した。
本人に「花ボムホ」のことを向けると、以前はあまりいい顔をしなかった。しかし近年は完全に受け入れ、引退記念のエンブレムには花柄があしらわれ、引退試合ではファンが思い思いのお花グッズを手に李ボム浩に声援を送った。そして試合後の場内一周ではフラワーシャワーの演出もあった。