連載:U-20日本代表 俺たちの挑戦

安部や久保ら主力がまさかの未選出 戦略変更の影山ジャパンに勝算は?

川端暁彦
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豪華タレントをそろえながら、本大会では主力を欠いて戦わざるを得なくなった影山ジャパン。指揮官は、選手たちは意地を見せられるか 【Getty Images】

 小野伸二、本山雅志らを擁し、ワールドユースで準優勝を果たしてから20年――。いよいよ“影山ジャパン”がポーランドで開催されるU-20ワールドカップ(W杯)に臨む。2017年の始動からチームは順調に進められ、世代間の融合も順調だった。ところが、メンバー発表直前になって、安部裕葵、久保建英、大迫敬介の招集が不可能になり、橋岡大樹、谷晃生も負傷離脱してしまう。果たして、影山ジャパンはこのピンチを乗り越えられるのか。立ち上げの時期まで戻ってチーム作りを振り返り、その勝算を探る。

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2017年、スペインやベルギーを破って順風満帆の船出

 2年半に及ぶポーランドへの旅路は、遠くアフリカ大陸の西に位置するスペイン領カナリア諸島から始まった。

 2017年2月、影山雅永監督に率いられたU-18日本代表(現U-20日本代表)は同地で開催された「コパ・デル・アトランティコ」に参戦。U-18スペイン代表、U-18ベルギー代表などの強豪を激戦の末に破り、見事に全勝優勝を飾ってみせた。

 この遠征を前にした準備合宿などは一切なく、現地入りしてコンディションを整え、即試合という「ぶっつけ本番」での参加である。確かな地力を備えた世代であることを印象づけた。

 当時のメンバーであるGK大迫、DF橋岡、MF伊藤洋輝、藤本寛也、FW田川亨介、郷家友太といった選手たちは、チームの中心を担っていくこととなる。大会を終えた影山監督が「きっと楽しみなチームになる」と話していたように、早くも順風に乗ったような船出だった。
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著者プロフィール

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』をはじめ、『スポーツナビ』『サッカーキング』『フットボリスタ』『サッカークリニック』『GOAL』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。近著に『2050年W杯 日本代表優勝プラン』(ソル・メディア)がある

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