連載:U-20日本代表 俺たちの挑戦

U-20日本代表のキャプテン、齊藤未月 「泥臭く、アグレッシブなプレーを見せたい」

飯尾篤史
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U-20日本代表の闘将、齊藤未月。世界を相手にボールを刈り取れるか 【浦正弘】

 身体166センチと小柄だが、無尽蔵のスタミナと、溢れんばかりの闘争心で敵のボールホルダーに襲いかかる。湘南ベルマーレではチョウ貴裁監督の薫陶を受けて着実に成長し、プロ3年目の今季は開幕からボランチとして欠かせない存在となっている。果たして齊藤未月とは、どんな選手か。U-20日本代表の頼れるキャプテンの実像に迫る――。

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憧れはカンテとガットゥーゾと永木亮太

――「未月」って素敵な名前ですよね。どういう由来なんですか?

 僕も自分の名前に誇りを持っているんですけど、由来は分からないんですよね。僕が聞いたのは、父がアルバイトをしていたときの店員さんの名前がミツキさんで、「三」に「月」だったらしくて。同じ漢字じゃダメだと思って、未来の「未」にした、って聞いたんですけど、なんか適当で、本当かどうかは分からないです(苦笑)。

――サッカーを始めたきっかけも、お父さんだそうですね。

 そうなんです。父がサッカーをやっていて、今もたまにやっているんですけど、その影響でサッカーを始めて。父は僕が所属した少年団(藤沢FC)のコーチになってくれたので、小5のときにベルマーレに入るまで、ずっと指導してくれていました。

――その頃も、今のように中盤の選手だったんですか?

 いや、点取り屋……点取り屋じゃないけど、FWをやってました。ただ、中学時代にはFWとして限界を感じていたというか。

――またずいぶん早いですね。

 でも、本当に。今はある程度やれても、将来、自分はFWでプロにはなれないだろうなって。スペシャルなものがなかったし、点もあまり取れなかったので。

――だから、「点取り屋じゃないけど」って言い直したんですね(笑)。

 そうです(笑)。チャンスには絡めるんですけど、点はあまり取れなかった。FWのままだと、プロどころか、ユースに上がれるかどうかも分からないなって。そうしたら中3のときに、たまたま監督がボランチにコンバートしてくれて、しっくりきたというか、すごくいいチャンスを与えてもらって。それからはボランチです。

――FWの選手がポジションを下げられると不満に思うものだろうけど、むしろ歓迎だった?

 自分でも、違うポジションをやりたいな、って思っていたくらいでしたから。

――今、齊藤選手は、走って、相手にガッツリ寄せて、ボールを奪って、というプレースタイルですが、こうしたプレースタイルはその頃から?

 そうですね。中3でボランチをやるようになってからは、ずっとです。

――好きな選手として、フランス代表のエンゴロ・カンテと元イタリア代表のジェンナーロ・ガットゥーゾを挙げていますよね。ともに小柄で、ボールを刈り取ることを得意とするボランチ。ただ、カンテは分かりますが、ガットゥーゾなんて、見たことないですよね?
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著者プロフィール

東京都生まれ。明治大学を卒業後、編集プロダクションを経て、日本スポーツ企画出版社に入社し、「週刊サッカーダイジェスト」編集部に配属。2012年からフリーランスに転身し、国内外のサッカーシーンを取材する。著書に『黄金の1年 一流Jリーガー19人が明かす分岐点』(ソル・メディア)、『残心 Jリーガー中村憲剛の挑戦と挫折の1700日』(講談社)、構成として岡崎慎司『未到 奇跡の一年』(KKベストセラーズ)などがある。

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