【これはnoteに投稿されたセイノさんによる記事です。】

もう一度、はい上がってきてほしい。阪神の森木大智投手にエールを送りたい。ドラフト1位ルーキーだったが、3年で育成契約へと降格した。再スタートとなった2軍キャンプで打者6人を相手にパーフェクト投球。高知高校時代の輝きが戻ってきた。「張子の虎」じゃない。21歳右腕のさらなる活躍が楽しみだ。

森木投手は高知高校出身。入学したころは、森木投手が1年夏から3年夏まで5季連続で高知高を甲子園に連れていくと期待されたものだった。森木投手のピッチングを見に、本州から四国へ試合観戦する人も少なくなかった。

実際には3年夏に高知大会決勝で敗れるなど、あと一歩届かず。一度も聖地には行けなかった。それでも最速154キロのストレートを誇る森木投手への期待は高かった。2021年のドラフト会議で阪神からドラフト1位指名を受けて入団した。

プロ1年目の2022年。高卒ルーキーは2試合に先発登板。2年目以降に活躍が期待された。ただ翌年以降、1軍登板はない。コントロールが定まらず、フォームを崩して、本来の姿を見失っていた。

昨季は2軍の試合で21試合に登板。防御率11.32。20回3分の2を投げて、27四球と荒れ放題。昨季終了後に支配下登録を外れて、育成契約に降格となった。

今季は背番号「20」から「120」へ変更しての再出発。2軍キャンプで4日に行われたシート打撃に登板した。

最初の打者から空振り三振を奪うと勢いに乗った。続く今季の新人2人にも空振り三振とレフトフライに抑え込む。アルナエス選手からも空振り三振を奪うなど、打者6人に対しパーフェクトピッチングを披露した。

この日の最速は144キロを生かし4奪三振を奪う見事な投球ぶり。「真っすぐも良かったですし、空振り、ファールが取れていた」と手応え十分だった。

昨年11月の秋季キャンプで久保田智之コーチから投球フォームの熱心な指導を受けていた。この日のパーフェクト投球で森木投手は久保田コーチとグータッチで喜びを共有。「今のが最低限出来るように」と支配下への再登録に向けて気合が高まっている。

今オフには他競技のトレーニングを自主トレに取り入れるなど、ピッチングの再現性を高めるきっかけをつかんだという。

キャンプ序盤からアピールしていくつもりだ。「紅白戦から勝負できるようにと思ってやっているので、やるしかない」。この意気込みが、パーフェクト投球の原動力になっている。

どんどん好結果を出して、再び支配下登録をつかんで、1軍のマウンドに上がってほしい。「もう一度、はい上がって！」。森木投手にエールを送りたい。

見出し画像：響あづ妙