アーモンドアイ、注目の世界デビュー戦 ドバイWCデー日本馬出走4レース展望
【ドバイシーマクラシック】
レイデオロは昨年のシーマクラシック4着、雪辱を果たすか 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
昨年と同様にG1ホース3頭で臨む日本勢だが、その布陣は一段と迫力を増した感がある。その中でも最大の注目はレイデオロとなろう。昨年は序盤に口を割るなど折り合いに気を取られ、ゴドルフィン勢に主導権を握られて末脚不発。今年は二の舞を避けたいところだ。その折り合いが課題となるが、昨秋の天皇賞や有馬記念ではドッシリと構える一変のレース内容を見せていた。完成の域に達した現状をもってすれば、雪辱へ昨年以上の期待をかけても良いのではないか。
ただし、レイデオロにとっては今年も簡単なレースにはならない。呉越同舟の形となるスワーヴリチャードとシュヴァルグランも強力だからだ。何といっても両馬はドバイシーマクラシックで4馬身差圧勝の爆発的なパフォーマンスを披露したハーツクライの血を引いている。
ひと叩きして出来上昇、得意の左回りでスワーヴリチャードが一発! 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
一方のシュヴァルグランは一昨年のジャパンCでレイデオロに勝った実績がある。それ以来の直接対決となった前走の有馬記念では、1つ着順が劣っただけの3着。両レースとも着差は1馬身1/4で、ここまでは全く互角の関係だ。しかも、今回は得意といえない中山競馬場から、ジャパンCとほぼ同じ左回り2410mへ舞台が変わり、枠順も当時と同じ1番と流れが向いてきた。好相性かつ強気で鳴らすH.ボウマン騎手とのコンビ継続も、相手関係や流れを読みにくい国際舞台で頼りになる。
日本馬が警戒すべき相手はゴドルフィンのオールドペルシアン 【Photo by Getty Images】
オブライエン勢の2頭では、エースライダーのR.ムーア騎手を配してきたマジックワンドに注目。ここまで2勝と勝ち味に遅い一方、前走ではアメリカのペガサスWCターフに遠征し、牡馬を相手に2着と進境著しい。ここはあくまで試金石だが、世界の競馬は牝馬の活躍がトレンドでもあり侮れない。