「春高よりもしんどい」直接対決を経て 洛南と東山、ライバルが紡ぐ物語
「悔やんでも悔やみきれない」思いを抱えながら
「全国大会は勝って行くところですよ。だから僕は負けて行くのは絶対に嫌。選手も同じように絶対洛南に勝つのは俺たちや、と思って取り組んでいます。だから僕は選手たちが日本一になるための、日本一の応援団であり続けたい。
そう思い続けてきたからこそ、けがで出してやれなかった、というのは悔やんでも悔やみきれない。だから今は練習中もボールの転がっている場所や周りに何か危ないものはないか。そればっかり、気になるんですよ」
勝負の世界に「たら」「れば」がないことは分かっている。だがそれでも、あのけがさえなかったら。悔しいが、何度もそう考えたのもまた事実だ。100パーセント満足できる状態で戦うことができたら、勝つことができたかもしれない、と少なからぬ自信が今もある。
だが1つだけ。もしかしたらそれでも勝てなかったかもしれない、と思う要素もあると豊田監督は言う。
「彼ですよ。ああいう存在がいるチームはホンマに強い。“カルテット”と呼ばれる4人の選手がそろうけれど、僕に言わせれば彼が“ナンバーワン”。洛南の生命線は、彼なんですよ」
<後編に続く>
※リンク先は外部サイトの場合があります