連載:侍ジャパン、2020への現在地

「動くボール」を意識するより――西武・秋山が見つけたMLB攻略の糸口

中島大輔
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 2020年東京五輪での金メダルへ、日米野球は貴重な国際試合の場。MLB選抜との全6戦で得られる収穫と侍ジャパンの現在地を、中南米の野球にも詳しい中島大輔氏が伝える。

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“動く”ボールより、“強い”ボール

「動くボール」への対処が必要と言われるなか、第2戦で3安打を放った秋山はどのように対応したのか 【写真は共同】

「秋山選手、柳田選手をどうつなげていこうかとまず考えている」

「2018日米野球」第2戦の試合後に侍ジャパンの稲葉篤紀監督が打線のポイントをそう明かした中、1番の秋山翔吾(埼玉西武)が3打点、4番の柳田悠岐(福岡ソフトバンク)が4打点の活躍を見せ、MLB選抜を12対6で下した。

 周知の通り、侍ジャパンには国際試合のたび、解決できずに先送りされている課題がある。“動くボール”にどうやって対応すればいいか――。

 もはや永遠のテーマになりつつある中、初戦の後の公式会見で秋山が新たな難題を口にした。

「(MLB投手陣は)ファストボールが強いという印象を打席の中で受けました。(5回にレフト線に)二塁打を打った打席も『あそこまで押されるか』というくらいで、打った瞬間、すぐに走れなかったくらいボールに力を感じました。“動くボール”と言われますけど、まず、速いボールが強いことが印象的でした」
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著者プロフィール

1979年埼玉県生まれ。上智大学在学中からスポーツライター、編集者として活動。05年夏、セルティックの中村俊輔を追い掛けてスコットランドに渡り、4年間密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『プロ野球 FA宣言の闇』。2013年から中南米野球の取材を行い、2017年に上梓した『中南米野球はなぜ強いのか』(ともに亜紀書房)がミズノスポーツライター賞の優秀賞。その他の著書に『野球消滅』(新潮新書)と『人を育てる名監督の教え』(双葉社)がある。

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