【KNOCK OUT】不可思が秀樹に判定勝利で初代王者に 4カ月ぶり復帰戦の森井は大月をTKO
2月にスタートした「KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級王座決定トーナメント」は不可思が優勝 【写真:中原義史】
メインイベントは2月にスタートした「KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級(−64キロ)王座決定トーナメント」の決勝戦。ともに2試合を勝ち上がってきた不可思と秀樹が、昨年制定されたライト級(−61.5キロ)に次ぐKNOCK OUT2本目のベルトを目指し火花を散らした。
序盤は秀樹優勢も不可思がダウンを奪う
序盤は劣勢だった不可思(右)だったが、4ラウンドにダウンを奪い、僅差で秀樹を上回った 【写真:中原義史】
サウスポーの秀樹に右ミドル中心で応戦した不可思だが、強振した右ストレート・右フックは距離が合わずとらえられない。
秀樹が30−30、30−29、30−29とややリードして迎えた4ラウンド。秀樹は左ストレートをクリーンヒットして不可思をグラつかせる。クリンチしてこらえんとする不可思だが、秀樹はさらに左ストレートで追撃。
ダウン寸前となり、僅差の展開から大きな攻勢点を得たかに思えた秀樹だが、ここで不可思は右ミドルを連続してヒット。さらに秀樹の気がやや緩んでいたのもあったか、右クロスで打ち倒して不可思がダウンを奪取する。不可思にとって逆転、そして試合を大きく左右する値千金の一打になった。
最終5ラウンド、これまで見せた間合いを保持する戦いから一変、秀樹はダウンの挽回に距離を詰めてストレートとヒジ打ちを見舞う。しかし不可思も右ストレート、ハイキックで応戦し、組んで止めるとヒザを送る。
5ラウンドはほぼ互角といった印象で攻防を終えると、ジャッジの判定は50−49、48−48、49−48の2−0で不可思。昨年、ライト級トーナメントに参戦するも成せなかったベルト奪取を本来の階級であるスーパーライト級で成し遂げた。
「カッコつけてすました感じにしようと思っていたんですけど、チョーうれしいっすね」と喜びを表した不可思だが、「俺はここが目標じゃなく通過点なんで。もっと高いところに行きます」と試合後のマイクで表明。「チャンピオンとしてKNOCK OUT、キックボクシング、日本の格闘技界をもっと盛り上げていくので俺についてきてください」と、“ギラギラ系激闘派”らしい言葉で締めくくった。
森井、アジアトーナメント優勝宣言「全部KOしてリベンジ」
4カ月ぶりの試合となった森井洋介(右)は、“爆腕”大月晴明を3ラウンドTKOで沈めた 【写真:中原義史】
序盤、ガードを下げ相手が打ち込んできたところにカウンターを狙う大月を警戒して持ち前のフットワークが見られなかった森井だが、2ラウンドの打ち合いの中で左フックを当てダウンを奪取。
しかし打ち合いの中で強さを発揮する大月はそこから持ち直してボディフックを効かすなどスリリングな攻防を継続する。だが森井は3ラウンドにハイキックでダウンを追加し、最後はロープに詰めて連打を集めたところでレフェリーが試合をストップ。44歳の大月は仁王立ちのまま終了のゴングを聞いた。
マイクを取った森井は今なおトップの実力を保持する大月に敬意を表した後、「みなさん、お待たせしました。野良犬が帰ってきたぞ!」と喜びの声。4月はヨードレックペットに鼻を折られての敗戦となったが、「あれから1日たりとも忘れていません。やられたらやり返す、倍返しです」とリベンジを宣言する。10月からスタートするアジアトーナメントに森井はヨードレックペットとともにエントリーしており、対戦が実現するなら決勝戦。「全部KOしてリベンジしますので、是非みなさん観に来てください」と呼び掛け、新たなストーリーの幕開けを告げた。
フライ級トーナメント準決勝カードが決定
フライ級トーナメント1回戦では石井一成(写真中央)と大崎一貴が勝ち上がった 【写真:中原義史】
またライト、スーパーライトに続く3本目のベルトを巡り6月にスタートした初代フライ級(−51キロ)王座決定トーナメントでは1回戦2試合が行われ、大崎一貴と石井一成が勝ち上がり。準決勝は10月7日の後楽園ホール大会で行われ、タネヨシホvs.大崎、仲山大雅vs.石井の組み合わせとなる。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ